『大河にコップ一杯の水 第一集』 宇城憲治対談集
● 昨年読んだ、『大河にコップ一杯の水』。元特攻隊員の浜園重義さんとの対談が印象的でした。「戦争は二度と繰り返してはならない」平和も繁栄も何となくでは来ない。国民全体が努力し頑張るところに平和も繁栄も生まれてくると言われていました。私達が日常の中で、平和への行動をすることが大事だと思いました。そのために『道』の啓蒙も必要だと強く感じました。
浜園さんの「この世の中で母の愛に優るものはない」とのお言葉に何年も連絡をしていなかった母親に電話をしました。
(福岡 会社員 45歳 男性)
● 料理家の辰巳芳子様の対談を読ませていただいた感想です。
お母さんも料理家でよくテレビで料理を見せていただきました。とてもすばらしい方でした。
食するということは命をいただくということですから、とても大事な事です。口からしか栄養がとれませんので自然にあったものを口にすることが大事だと思います。日本の食の自給率が低いのは国としても状況を考えないといけないと思います。
「大豆100粒運動」もすばらしいです。分野は違いますが武道に相通ずるものがありました。
(大阪 自営業 66歳 女性)
● 表現は「コップ一杯の水」と謙虚なものの、内容は大河を飲み込まんばかりのコップでした。スピードが違う、密度が違う、エネルギーが違います。宇城先生が話し手と調和し、中に入っていくことで引き出される深い世界に感嘆するばかりでした。対談を通して、武術が過去の遺物ではなく、現代においても人生の指針となるものだということを、再確認できたように思います。静かで気品のある素晴らしい対談でした。
(千葉 30歳 男性)
● 石井みどり先生とのお話で引きこまれ、金澤弘和先生のお話の時に体中がジーンとして感動し、浜園重義氏のお話の時は、泣きながら読んでいました。読み終わって思ったことは「ありがとうございました」と「自分はなんて情けないんだろう」です。人生の中で初めて教科書を見たような気がします。今日は一日小学生になって学校に行って授業を受けてきた気分です。ありがとうございました。
(神奈川 37歳 会社員 男性)
● 本書を拝読し、今の世の中がおかしくなっているのは、基本を忘れているからだと思いました。そしてこの気づきは、まず何よりも、私個人の歩みを見つめ直し、新たに方向づける気づきとして活用させていただきたいと思いました。「基本」は、それを体現しておられる個人によって、多様な言葉で表現されるものだと思いますが、宇城先生の戦わずして勝つ気と、開祖の合気とは、深く響き合いながら、人として生きる基本を提示しておられると感じました。
また、この対談集において宇城先生と語っておられる人生の先達の皆様方は、基本をご自分の人生の中で全心身でユニークに応用しておられる歩みを、実体験の言葉で生きいきと私たちと分かち合ってくださっておられると感じました。
本文中に登場する言葉たちは、シンプルではあっても、それを全心身で実践しておられる先達の皆様の気迫と共に心に響いて深い感銘を覚えました。
こうして宇城先生は、そして先達の皆様は、時として対立の要因となりやすい学びの道のカテゴリー化を越えて、個の生命の本質を活かし、それによって個が形成する組織や社会を、既得権益に囚われない、人としての生命の本質を活かす組織や社会に立て直す道を、大事な基本の提示を通して実践的に提唱しておられると感じました。
(東京 53歳 男性)
● 季刊『道』連載中から、早く単行本になって欲しいと思い、待ちに待っていた本です。 手にとって最初に思ったのは、表紙の素晴らしさです。宇城先生の初期の3部作における、沖縄をテーマとした装丁も素晴らしかったのですが、今回の本は一見しただけでは武術家がホストとなった対談集とはとても思えないくらいです。内容も、連載当時に掲載されていなかった写真が随所に使われていて、また新たな気持ちで読むことができました。第二集も楽しみにしております。
(神奈川 小学校教諭 38歳 男性)
● 私には色々足りないものがある。『大河にコップ一杯の水』では、既に季刊誌『道』で読ませていただいていた対談も多いが、あの時はまだ宇城先生の道塾に参加させていただいていなかったので、当時の私は内容を全然理解できてなかったということがよく分かった。以前感じたものとは全く違う感覚を今回得る事ができた、というよりも、正直な感想は、「こんなに凄い事が書いてあったかな?」という驚きであった。あまりにも違う感覚を得たので、思わず『道』と見比べてみた。再編集されているし、また先生のコメントもある。より良くなっているが、内容自体は大きくは変わっていない。以前の私が如何に次元の低いレベルで読んでいたかを、改めて感じた。宇城先生の道塾でのご指導のお陰で、全く違う次元のものを得ることができた。本当にありがたいと思う。最近、同じ人生だとしても、その人の感じ方で違って見えるのではないかと時々思うことがある。いろいろなことがやっと正しく理解出来始めているので、私は人生がどんどん面白くなっている。ある意味で歳を取るのが楽しみである。それに、日本にこんなに素晴らしい方々がいらっしゃること自体に感動する。歴史上の偉大な人物が、努力に努力を重ねて、偉大な事を成し遂げた話を伝記で読んだときのような感動を、この本から得る。そして今、私も何か少しでも役に立てればと感じるし、実行したいと思う。
自分の中で良い循環が出来始めていると感じる。道塾で学びきれなかったものを、今回『大河にコップ一杯の水』から捕捉していただいたし、また道塾で学ぶ。同時に自分で克服しなければならないこともたくさん見えてきたので、それを実践したい。そのきっかけをこの本からいただいた。
ふと見ると、本の帯に「そのようにして流れ続ければ、そこに必ず人は集まってくる…略…」とある。私の力は小さいけれど、止まることなく流れ続けていくぞと決心を新たにした。また宇城先生をはじめ、集まってきた人々が、私を支えてくださる事を改めて感じ、感謝がこみ上げてきた。止まっている暇は私にはないのである。
(広島 37歳 女性 『道』塾生)