『気の開発メソッド 初級編 統一体・身体脳の開発』 宇城憲治著
富山県立呉羽高等学校 野球部のみなさんより
宇城憲治師範著『気の開発メソッド 初級編』を読んだ高校生から、たくさんの感想文が寄せられました。
送ってくださったのは富山県立呉羽高等学校野球部の監督をつとめる先生で、現在宇城道塾で宇城師範に学ぶ塾生でもあります。道塾での学びを生徒さん方と共有し、ともに「変化、成長」をとげたいとの思いが伝わってきます。
生徒さん方の感想はどれも、気の存在を知り、自らに備わっている潜在能力に驚き変化する様がつづられています。
以下は野球部監督の先生と、生徒さん方の感想です。
● 今回、私が顧問をしている高校野球部の生徒と一緒に『気の開発メソッド』を1ページ、1ページ丹念に読み進め、1つ1つの動作を確かめていきました。生徒たちの反応はというと、最初は何のことを言っているのだろうと怪訝な表情をしている者が多かったようですが、実際に身体を通して検証してみると、思っていた以上に驚いたり、感動したりして、感性の鋭さを感じました。特に、「形で変わる、呼吸で変わる、意識で変わる」では、一瞬にして自分の身体が変わることに大きな喜びを感じていたようです。また、普段は本を買って読んだことがない者でも、目を輝かせて読み進めている姿に感心させられました。そして、直接は宇城先生の指導を受けていないにもかかわらず、この本と出会えたこと、また、この本の著者である宇城先生の存在そのものに対して素直に感謝の念を抱いてくれました。
身体で感じるということがいかに教育にとって必要なことなのか、改めて考えさせられました。この本にもありましたが、今の教育は「気づく、気づかせる」がないまま、教える、学ぶを行なっているようです。これからも、自分自身が謙虚な心で生徒とともに変化、成長、進歩していけるように行動しなければならないと強く感じました。
(大阪 宇城道塾 高校教員 野球部監督 H.S)
● 今回この本を読んで、僕は「気」の力に驚かされました。正直、最初は半信半疑でしたが、正しい礼をすることで身体の重心が安定したり、呼吸の使い方によって重さの変化を感じたりと、身体で前の自分との違いや変化を感じることができました。今、自分の生活を振り返ってみると、授業の最初と最後の礼をしっかりとしていなかった横着な自分に気づき、これでは自分の力を発揮できる身体にはならないのではと思いました。この宇城先生の本に出会わなければ、このことに気づくこともなかったと思います。本当に大切なことを学ぶことができました。
あと、この本に「一生懸命」は当たり前、“必死”にならないと変わらない、と書いてあり、この言葉が心に残っています。これから先、何事にも必死になって行動できる、そんな人間になっていきたいと思いました。 僕は、この本に出会えて感動しているし、感謝しています。本当にありがとうございました。
(1年 H.T)
● この本を読んで感じたことは、挨拶の大切さです。最初本を読んでいるだけでは、本当のこととは思えず、疑いをもっていました。しかし、実際に体験し、成果を肌で感じることで疑いは一瞬にしてなくなり、驚きや感動でいっぱいになりました。挨拶を正しくすると、身体が強くなります。しかし、悪い姿勢で行うと身体は弱く簡単に崩れてしまいます。一番身近な挨拶一つでも正しくするかしないかで、大きな差が出ることが分かりました。また、一番身近だからこそする機会も多いので、毎回正しく挨拶ができるようになりたいと思いました。
初めは、「目に見えない力」や「気の流れ」と聞いてもあまりよく分かりませんでした。しかし、質問に対して答えを言い、そこで腕を挙げるというのをやってみて、自信を持って分かる答えを言った時と適当に答えた時とでは、腕の挙がり方やビビリ方全然違い、嘘をついたり、適当なことを言っては駄目で、気が通っていない状態にあることを実感しました。
この本は新しく大切なことを教えてくれ、最後まで興味を持って読むことができました。この本で学んだことをこれからの生活に生かしたいです。
(1年 R.T)
● 1年生の時にも一度宇城先生の本を読ませていただいたことがあります。その時もたくさん驚かされることがありました。そして、今回も宇城先生の言われる「気」というものをもっと知りたい、もっと肌で感じたいと思わずにはいられない体験となりました。
一番心に残っていることは、正しい作法で変わるというところで日本人と西洋人とでは文化が異なっており、西洋人の真似をしていても日本人特有の肚は据わらないということです。箸を持っただけで、飲み物を湯呑みを使って飲んだだけでといった些細に感じることが自分を日本人らしい肚の据わった人間にしているのだと気付き、日本人特有の気の力に強く興味をもちました。
その一方で、何故このようなすばらしいことが今の時代見捨てられがちなのか不思議に思いました。何百年何千年も受け継がれてきた作法や動作を変えてよいはずがない。変えてはいけない。そのためにも、僕はこの本を通して学んだことを友達や家族に教えてあげたいと思います。何より自分で体験していて、こんなにも人間の潜在能力はすごいのだと楽しくてたまらない気持ちを誰かに伝えたいのです。そのことで学校や家庭の中が今までにないパワーに満ち溢れてくれたらうれしいと思います。
(2年 K.U)
● 本を読んでいるだけだと信じられないようなことばかりだけれども、実際に実践すると自分の体で不思議な力を感じた。ちょっとしたことで体に大きな変化が起こることがおもしろかったです。
よく学校の先生は、「日常生活が大事だ」と言われるけれど、学校生活でも何でも全てがつながっていることがわかった。だから、大変なことでもそれは自分の修行と思って生きていくというのがよいなと思って、まだまだこれから自分を磨いていこうと思いました。
この本に書いてあることは、意識や考え方、ちょっとしたこと一つで、変わる、変われることがわかった。自分は面倒くさがりなのだけれども、それだと変わることはできない。まずは、そこの意識を変えていかなければならないと思った。自分の体にも、まだ知らない眠っている力があることがわかって、うれしかったし、今までもったいないことをしていたと思った。これからの生き方を考える上でよいきっかけをもらった。
(2年 Y.K)
● 今回で宇城さんの本を読むのは、2冊目でした。前回の作品より写真での例が多く、大変わかりやすく、読み進めていくことができました。 僕はよく姿勢が悪いと言われます。なので、いつも通りの姿勢で腰を少し押してもらうと、すぐに崩れてしまいました。次に、半信半疑ながらも、本に書いてあった「姿勢、呼吸」を意識して同じことをやってもらうと、自分の身体の中の変化に感動しました。何か身体の奥の方から力が湧き上がってきて、身体が何かに守られているような感じがしたからです。自分の身体の中にこんなに不思議な力が眠っているのだと気づいたので、それを野球をやることにもつなげていきたいです。そうすることが身体全体でプレーすることにつながり、怪我の予防になると思いました。
そして、宇城さんが一番伝えたかった、今の日本を立て直す、日本人のあるべき姿に自分も少しでも近づけたらと思います。将来、ちゃんと就職し、世の中に役立つ人間になりたいです。
(2年 T.N)
● まず、この本を読んで人間本来のすばらしい力を知り、とてもすごいと思いました。肩を手で抑えられているのに、両手で同じ動きをするだけで立てるようになったり、また、サンチンの型をするだけで背負っている人を軽く持てたりすることが、最初は信じられなかったが、実際に体験することによって統一体を実感することができました。
また、統一体を作るには、日頃の生活が大切だと思いました。正しい箸の持ち方、飲み物を湯呑みに注いで飲む、また、正座の仕方、礼の仕方など日本の昔からの伝統として残っていることを正しく行うことが、統一体を作っていくわけです。ですから、一日24時間が統一体を作る自分への練習、修行として生きていかなければいけないと思いました。
やはり今の日本では、どうしても頭や筋力という部分的な所しか使っていないと思います。肚が据わっていて、何事にも覚悟を決めて行動している人は少ないと思います。だから、自分自身肚の据わった人間になれるように努力していきたいと思います。
(2年 T.I)
● 以前からガッツポーズが身体に及ぼす影響力というものはあると思っていたが、復活メソッドや呼吸の仕方によって重心の位置、肚の据わり具合が変わることがわかった。
この本を読んで、「気」というものがあると確信することができた。気が入ることによって身体が一変することが驚きだった。「技術は三割、肚が七割である」というのはその通りだと思った。野球も勉強もやる気、勝とうとする気があればいくらでも変化できると思う。野球の時に限らず、いつも気のある身体にしていきたい。
(2年 R.T)
● 僕は、今回この本を読んで感動したことが2つあります。
1つ目は、「呼吸で変わる」を実際に体験したことです。口を「ぱっ」と開けるだけで身体が安定し、顔面を叩かれる動作をされてもビビリませんでした。そして、最も驚いたことは、体重が増えたわけではないのに背負っていた人に「ぱっ」とされると重く感じたことです。呼吸の仕方一つで、こんなにも人の身体が変わることがわかったので、これからは「ぱっ」をやっていこうと思います。
二つ目は、「意識で変わる」ことです。強く意識することによって、今まではできなかったこともできるようになりました。これからは、意識してできることを無意識でもできるように、毎日繰り返し練習していって、身体脳を鍛えていきたいと思います。
そして、自分で「主観的時間」を作っていきたいと思いました。これは、難しいことだと分かっていますが、日常から心がけていこうと思います。今後困ったことや悩みごとがでてきたら、またこの本を読んでヒントをもらおうと思います。
(2年 T.T)
● 僕は初めてこの本を手に取った時、正直「こんなものは現実にあり得るわけがない」と思っていました。また、「身体脳」、「統一体」というような聞いたこともない言葉もたくさん出てきて、ますますこの本の信憑性を疑いました。
しかし、この本に書いてあることを実際にやってみると、本当に楽に立つことができたり、顔面を打たれそうになってもビビらなかったりしたので、とても驚きました。最初は、信じていなかっただけに「何が起こったんだ」という感じでした。
特に驚いたのは、箸と茶碗を正しい持ち方で持つと、背中を押されてもびくともしなかったことです。「持ち方だけで何も変わるわけがない」と思っていた僕は、このことから正しい作法とされているものは、ちゃんと日本人の性質に合っているのだということを知りました。 僕はこの本から何か大切なものを学んだような気がします。それがどういうものか、具体的に言葉で説明することはできませんが、たぶん実際に体験した人にしか分からないものだと思います。僕は今まで、常識しか見ていない視野の狭い人間でした。しかし、気の世界を知ったことにより、自分の視野が広がったような気がします。
(1年 K.I)
● 僕はこの本を読み、今までの礼や物の扱い方の価値観が変わりました。礼をきちんとするのと、適当にするのとでは身体の強さが全然違って、この変化にはとても驚きました。また、物を適当に扱うか、扱わないかでも変化を実感でき、まさに心と体が一致しているということを感じさせられました。この現象はまさに科学では計れない、異次元の力だと思います。両親や祖父母に日常的な所作や正座などの躾を厳しく言われたのも、今考えるとこんな意味があったのかと思い、言われてきたことを次世代にも伝えていきたいという気持ちと深い感謝の気持ちが出てきました。自分たちから日本の伝統を守り、明るい日本を築き上げたいと思います。(1年 F.S)
● 最初は正直、やっていること、言っていることが信じられなかったです。しかし、自分でやってみて、現実に「気が流れる」ことで通常では立てない姿勢で立てたり、ちょっとのことでは崩れないという事が起こり、とても驚きました。この本を読み、実践してみて、気を止めないことや気を流すことがいかに大事か分かったような気がします。
また、日本の伝統作法を正しく行なうことで気が流れ、身体を強くすることができるということも分かったので、これからは挨拶や一つ一つの動作をしっかりとやっていきたいです。気を大切に、そして作法を大切にして、全てがつながっていることを意識していきたいです。
(1年 S.T)
● 僕は、最初こんな事は「ウソだ」と思っていました。本を読んでもやらせっぽいなと思いましたが、自分が実際してみると全然違いました。見たり、聞いたりよりもまず自分自身で感じることが大事だと思いました。そして、本当にビックリしました。
僕が一番ビックリしたのは、「復活」です。いつもしていた腕立てなどは逆に弱くしていると知り、とても驚きました。今までの筋力トレーニングが逆に強くならないと知った時は、ショックでした。しかし、今回「復活メソッド」を知ったので、今日からしていきたいと思いました。また、「気」をもっともっと知りたいと思うようになりました。
(1年 T.S)
● この本を読んで自分は、頭で考えて理解、行動するのではなく、心や身体で感知して身につけるということがいかに大切かが分かりました。今まで自分はそのようなことをあまり意識したことがなかったけれど、本に書いてあった「1+1=2」の方法で確かめてみると、正しい答えを言うことで、腕の力が強くなり、身体の内から変化が起きていると感じることができました。また、自分にウソをついたりすると腕の力が弱ったので、身体は正直なんだと思いました。
また、正しい礼や作法といった日本独特の文化を実践すると気が流れ、肚が据わると聞いてこの全てのメソッドは生活につながっていて驚きました。挨拶などは、毎日するという身近な行動なので、適当な挨拶ではなくて丁寧に気持ちを込めてしたいと思います。
宇城先生のおかげで、人間の神秘について少し知ることができてよかったです。これからは自分の内からの意識を変えていきたいと思います。
(1年 K.U)
● 僕は正直言うと、「気」なんてうさんくさいなと思っていました。ですが、この本を読んで、実際にいろいろな動きを体験して「気」のすごさを実感することができました。「気」が身体を通っているのと通っていないのとでは、本当に違います。特に、「復活メソッド」と「サンチンの構え」がすごいと感じました。身体の強さの違いが感じられました。
普段の生活をもっと見直し、正していけば、今以上に「気」のすごさを実感していけると思うので、少しずつ見直していこうと思います。そして、日本の伝統を守っていけたらと思います。
(1年 S.N)
● この本を読み、体験してみて、まず一番に驚きを感じた。形・呼吸・意識だけでこんなにも違うのかと思った。
正しい正座、礼をすることで統一体ができ、肚が据わる。肚が据わることで重心が下がり、身体に安定感が生まれる。実際にやってみて、正しい正座や礼をした時と適当にした時とでは明らかに正しい方が強いと感じた。これは、箸と茶碗の持ち方、茶の飲み方、物の扱い方にも共通していえることだった。これからはそういうところに気をつけて、日常生活を過ごしたい。
次に呼吸で変わるということを体験した。いくつか体験した中で一番驚いたのは、誰かをおんぶし、上に乗った人が「ぱっ」と呼吸するだけで重くなるというものです。実際に体験しましたが、本当に呼吸を変えるだけで重く感じた。周りの人たちも皆驚いていた。人間の身体ってとても不思議だと思った。
そして最後に、意識で変わるということ。意識を後ろや上にもっていくことで、その方向に簡単に動くことができた。また、「心のライトを照らす」ことで身体に気が通り統一体ができる。そして、寝ている人を楽に起こすことができた。
本当にちょっとしたことでかなりの違いを感じた。これからも、形・呼吸・意識を大事にしていきたい。
(1年 K.T)
● 僕は、この本を読んで、いろいろな体験をする中で、野球の練習をするときだけでなく日常生活もしっかりしていかないとうまくなれないということを、身体で実感しました。正直、今まで「姿勢を正しくしろ」とか、「挨拶をしろ」とか言われても「そんなことに何の意味があるんだ」と思っていましたが、正しい礼や正直にものを言うだけで身体の強さが変わったのは、自分にとって衝撃的だったし、自分の甘さを実感しました。 特に一番自分が驚いたのは、机の上に本を丁寧に置くと身体が強くなるというものです。本を適当に置くと背中を押されるとすぐに崩れてしまいましたが、本を丁寧に置くと背中を押されてもびくともせず、崩れもしませんでした。この体験を通して、適当な行動をしていると身体が弱くなるのだと気づきました。野球においても、平気でバットを投げたり、ボールを乱暴に扱うチームが弱いのは、こういうことが影響しているのだなと思いました。
これからは、身体を強くするためにまず、挨拶や姿勢を正すことをやっていきたいと思います。
(1年 M.O)
● 僕は今回、宇城さんの本を読み、「気」というものは本当に存在するということを体験を通して知ることができました。
特に強く印象に残っているのは、「身体の目(胸のライト)」を意識するだけで、全身の力の入り方が大きく違ったことです。例えば、介護をする時に、介護をする人は介護される人を起こそうとした場合、とても重く感じますが、胸のライトを意識するだけで、簡単に相手を起こすことができました。さらに、「気」は人のみならず、あらゆるものに流れているということも実感しました。重いものを運ぼうとした時に、胸のライトを意識して物を持つのとそうでないのとでは、感じる重さがとても違うことにとても感動しました。
最初、僕は「気」というものを信じていなかったし、もし気を使うといっても、それは宇城さんのように何年もの間修行を積んだ人だけが使うことができるのだと思っていました。しかし今回、サンチンの型や胸のライトなどの「気」に関する形や意識作りに触れ、自分の身体にも「気」を流すことや感じることができるということに気づき、考えを改めさせられました。
身体に「気」が流れることで、部分的な力とは比べものにならないほど強い力を出すことができる「統一体」になることも、今回本を読んでわかりました。日常生活から胸のライトを意識し、謙虚に生きていくことで、少しでも「気」を流したり、感じたりすることができる心を養っていきたいと思います。
(1年 G.O)