季刊『道』 180号(2014年春)
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ゾウリムシのはみ出し者の話も素晴らしいですが、今回のゾウリムシの水の話は大変興味深く読ませていただきました。
人に置きかえると、そこにいる人のあり方で、その空間に何らかの情報が蓄積されて行くという事なのかと思いました。自分が成長する事で空間をも成長させて行く。その空間が更に人に影響を与えて行く。自分次第で正の循環にもなり負の循環にもなる。また大きい意味では空間を環境とも置き換えられると思います。世界全体、人類全体に対する大きなメッセージを感じます。ゾウリムシを研究しそこから法則を導き出すエネルギー、そして答えを与えてくれるゾウリムシ、大変感動いたしました。
茨城ダルク代表岩井さん、びわこダルク宮澤さんの記事に心を打たれました。薬物依存症で死まで覚悟されたお二人の記事は、大変に説得力があります。記事中、“今まで自分の考え方でやって失敗してきたわけだから、自分の意思は一切使わずに自分の考えを捨てて、信じてお任せです”という記事に“はっ”といたしました。 宇城憲治先生に学んでいる生徒でありながら、いまも自分の考えを通そうとすることも多々あります。欲深くもっと多くのことを学びたいという気持ちが浮かんできます。自分の謙虚さと真剣さの欠如であると反省いたします。学ぶ側の“ゆだねる”ということの大切さの真意を記事から感じ取りました。自分の与えられた環境に感謝し、宇城先生に学んでいることを日々深め、成長していきたいと思います。道はあらゆるジャンルの方々の真の言葉を通して学びができる、まさしくプロフェッショナルな本だと思います。
元JAL機長 杉江さんのお話を読み、1000回無事で飛んでも、たった1回失敗で終わりと言う厳しい世界で、無事故で通した杉江さんの精神力と日々の努力に感動いたしました。また、航空機に限らず、乗り物のデジタル化に対して、私も違和感を感じておりました。デジタルの良いところは理解しつつ、基本的なところを忘れないようにしていきたいと思いました。
最後の零戦パイロット 原田さんのお話は、戦争について非常に生々しく語られており、読んでいてつらい気持ちになりました。戦後、心に傷を負いながらも、二度と戦争を起こしてはならない、という気持ちで後世の方々に体験談を伝えている原田さんに、真に平和を願う気概を感じました。
松井先生のお話を読んで、明治以前と明治以降の日本人の神仏に対する接し方が分かり、とても勉強になりました。また、世界では無宗教は人間扱いされないという話は初めて聞きました。私自身の無知を恥じると共に、現在の日本が非常にマズイ状況にあるか理解できました。日本人の無宗教化は明治維新の廃仏毀釈によって進み、そして現在に至っておりますが、神仏と共に過ごしていた江戸時代の方々が、現代人より遙かに人間力が優れていたんだな、と再度納得した次第です。ありがとうございました。
最新号を拝読いたしまして、いずれの記事も、受けとめるのにとてもエネルギーがいる、力強いメッセージに溢れていて、とても読み応えのあるものでした。母にも薦めましたが、今号は特に読み応えがあり、記事が連携していてとても素晴らしいと申しておりました。
今号では茨城ダルク代表岩井喜代仁氏の連載「今日一日を生きる」に感銘を受けました。ダルクの回復プログラム12ステップは、岩井氏が記事の中で述べられているように「薬物依存症の人だけのプログラムだけではない」のだと、深く感動し、また自身を反省しました。
人生を変えようと思うなら、自分の力ではどうしようもないと感じる「底つき」を経験したのち、それまでの自分を捨てて、師や先を行く方々の教えに心身を完全にゆだねることが大事なのだということです。しかし人は自分のことを「スーパーマン」だと勘違いしており、過去の小さな成功やつまらないプライドにこだわって、自分を変えるためには、一度自分を捨てて、師の教えですべて洗い直し、自分の人生や考えなどの全てを、師の教えで上書きしなければならないということを受けとめることが難しいのだと思いました。
まさに自分がその通りで、私も今の段階になってやっと少しずつ「スーパーマン」の勘違いを捨て謙虚になり、過去の自分と決別し、師の教えに自分を委ねて変わっていくことが大事なのだと、受け止めつつあります。これこそまさに、薬物依存でなくとも、人生を間違って歩んでしまった人間みなに当てはまる、新しい人生を歩み出すためのステップだと感じました。
巻頭の杉江弘氏と宇城憲治師範の対談では、テーマ「プロフェッショナルを貫く」ということの意味を学ばせていただきました。杉江氏のような機長の操縦する飛行機に乗りたいと思いますし、またそのような志をもった後進の方々を育成していただき、警鐘を鳴らし続けていただきたいと思いました。
『道』に連載されている方々の言葉は、先達への敬意に溢れており、我々もまたその気持ちを自身に映し、この国が連綿と受け継いできた魂を自分に宿していかねばならないという決意を持たされます。今号も繰り返し読み、勉強させていただきます。
一度の失敗も許されないパイロットの杉江さんのお話も、ミスすれば命を落とす零戦パイロットの原田さんのお話も常に真剣に生きることの大切さを感じました。現在の日本が危険な方向へ向かっているような気がしますが、表面的な平和の中で緩んでしまっている自分の心に突き刺さる言葉がたくさんありました。
佐々木さんの写真のように我が子の安全な成長を親は祈るものなのに戦争へと向かう兆しが政治の中から感じられます。
障害があったり落ちこぼれていてもすべて調和していて見えない力に生かされている、毎日を大切にしなければいけないと思いました。スローガンでは自分は変われない、行動する事で未来を切り開けると感じます。 その原点に真心があると気づかされました。