2023年 東京・A 第3回(2023.5.16)

まずは自分を信じて、宇城空手を信じて稽古し、宇宙の法則を知り、謙虚になり、他人を尊び、自他ともに幸せになりたいと思います

東京 会社員 49歳 男性 TT

今回ナイフの刃を持っての腕相撲を体験させて頂きました。今までの常識が覆る出来事でした。

子供の頃、彫刻刀で指を刺してしまった事があります。左手で板を押さえ、右手で彫刻刀を押し出した時、刃が滑り、刃の先で押さえていた左手の人差し指に刺さりました。彫刻刀を抜いて、一瞬経った後に血が吹き出してきたことを今も鮮明に覚えております。今も傷跡が残ってますが、それ以来、何か作業する時は刃の行先には絶対に手足を置かないように気を付けてきました。ましてや刃を素手で握る事などは私にとってはありえない事でした。

刃を握る事は驚きでしたが、刃を握る覚悟や真剣さのお話は自分の中でしっくりとくるものがありました。
刃を相手に向ける衝突ではなく、自分に向けて、その真剣さ覚悟を持って、相手と調和して制する。
勝負は鞘の内で収めると宇城先生がよく仰ってますが、そのイメージが変わりました。

早速、家でカッターの刃を両手に握ってサンチンとナイファンチンをやってみました。
型への集中力、内面の感覚が全然違いました。雑念は入ってきません。拳の握り直しなども起きません。
内面の感覚が鋭くなります。また、刃を握ってなくても、握ったときの感覚が手に残っているので、刃を握っているつもりで型をやっても集中できました。

真剣に稽古をしているつもりでも、ついつい雑念が入りがちです。現代において、真剣と言っても言葉だけで、真剣になっているつもりになってしまいがちですが、宇城先生から学んでいることを実践して少しでも真剣に近づけていきたいと思います。

また、腕を空気の中に入れて支える検証ですが、目に見えない空気を信じると言葉でいいつつも実際には信じていない。
子供や障害者の方はきっとすぐにできると思いますが、大人は余計なフィルターを通じて身体が目に見えないものを信じる事ができなくなってしまっている。

ただ、大人はできない、子供の成長を邪魔しないようにするだけでは、大人に希望がなく、ちょっと寂しいと思います。
出来ない大人にも、希望は型に残っていると思います。本人の取り組みと気付き次第なので、必ずしも型をやれば出来るようになるとは限りませんが、まずは自分は出来るようになると自分を信じないと続かないと思います。信じるものは救われる。
また手塚治虫氏の言葉に「人を信じよ。しかし、その100倍も自らを信じよ」とあります。
まずは自分を信じて、宇城空手を信じて稽古し、宇宙の法則を知り、謙虚になり、他人を尊び、自他ともに幸せになりたいと思います。

引き続き、ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。