季刊 『道』 No.159 2009年冬号 (1,200円) [購入する] [読者の声]
[対談] 時空を超える出会い(前編)
映画監督 龍村 仁 VS UK実践塾代表 宇城憲治
母なる星地球はそれ自体が一つの生命体であり、
我々人類は、その大きな生命体の一部分として、
他のすべての生命体と共に、今ここに生かされている ――
目に見える世界を通して目に見えない世界を描く映画『地球交響曲』を手がけ、地球環境や自然について発信し続けている龍村仁監督。目に見えない武術の根源「気」を見える形にして、人間の魂と心を取り戻すべく活動している宇城憲治師範。お二人に共通するのは、宇宙の大いなる力への畏敬の念と「生かされている」ことへの感謝の心。目に見えぬ世界を享受するお二人の対談は、深く濃く、はてしなく続くかのようでした。本号と次号、二回にわけて紹介いたします。
たつむら じん
1940年兵庫県宝塚市生まれ。映画監督。インディペンデント・ディレクターとしてドキュメンタリー、ドラマ、コマーシャル等の数多くの作品を手がける。1992年よりドキュメンタリー映画『地球交響曲』シリーズを公開。
[対談] 命の森の再生に生涯をかけて(後編)
日本熊森協会会長 森山まり子 VS UK実践塾代表 宇城憲治
環境破壊が進みクマなどの大型動物をはじめ多くの野生動物が絶滅の危機に瀕しているなか、その情熱と行動力、そして深い決意をもって日本では無きに等しい自然保護団体の活動を、確実に広めつつある森山氏。まさに自然保護「道」にかける生き方がそこにあります。前号に続く、対談後編です。
もりやま まりこ
1948 年兵庫県尼崎市生まれ。1992年、尼崎市立武庫東中学校で理科教師をしている時に、兵庫県のツキノワグマが絶滅の危機に瀕していることを知り、生徒たちとともに保護活動に立ち上がる。日本熊森協会会長。
[会見] 無心で駆け抜けた剣道人生
剣道範士八段 中島義孝
今年87歳をむかえた中島義孝剣道範士八段。12歳からはじめた剣道への熱い思いは、稽古をかさねるごとにとどまることなく、今も毎日稽古を欠かしません。その日々の稽古は、強くなればなるほど謙虚になることを教えてくれたといいます。 「人間は決して争ってはならない」 ―― 剣道で後進に伝えたい心は「素直、和、争心なし」。まさに、日常と一体となった先生の剣道人生をうかがいました。
なかじま よしたか
大正11(1922)年1月2日生まれ。国士舘専門学校で小城満睦、堀口清、小川忠太郎の薫陶を受ける。昭和41年に錬心館中島道場を創設。全日本選抜八段戦優勝の他、国体18回出場などの戦歴を持つ。全日本剣道道場連盟副会長、群馬県剣道連盟会長、群馬県剣道道場連盟会長。
[会見] 伝統を受け継ぐ 田島祇園祭
取材 梅津國蔵(UK実践塾)
祇園祭といえば京都の八坂神社が有名で、千年以上の歴史を誇る日本の伝統的なお祭りですが、この田島祇園祭は、福島県南会津郡南会津町(旧田島町)田出宇賀神社において八百年以上にわたり、御党屋組という住民による組織によって受け継がれてきました。山深い小さな町でどのように祇園祭が伝えられてきたのか、お祭りに係わりのある方々からお話をお聞きしました。
[特集] 開祖が伝え残したもの ― 直弟子たちが語る 植芝盛平
DVD『植芝盛平と合気道』全6巻が昨夏完成の運びとなり、多くの方々から様々な感想を頂いております。
本稿では、開祖を知る愛弟子たちの言葉から、開祖の修行の様子、開祖のひととなり、そして合気道を創始することで開祖が何を残し何を伝えたいと願ったのかをみつめていきます。
開祖逝去から40年、本DVDシリーズが、武術と生死が直結しない現代における武道修行の意味と価値を、見直すきっかけになればと願っています。
■追悼 奥村繁信先生
【連 載】
■宇城流根本原理 ― 気づく、気づかせる (第7回)
UK実践塾代表 宇城憲治
「私たちは時間という連鎖システムの中で生きている」 「グラウンド・ゼロ 平和への思い」
■生き抜くための稽古
料理家 辰巳芳子
「女性も本質をもつ力を」
■剣と生きる
剣道範士八段 井上義彦
「心を進化させる」
■薬物依存症――子供たちと共に生きる
茨城ダルク代表 岩井喜代仁
「薬物依存は治らないが、使わないことで人間として回復できる」
■あくなき向上心に学ぶ
なぎなた範士 澤田花江
「何でもただ見るのではなく、感謝の心で見るんです」
■伝承のともしび
合氣道スクールズオブ植芝主宰 アメリカフロリダ在住 五月女貢
「武道の使命は、共存共栄の道を守ること」
■日本人たれ
明治神宮至誠館館長 稲葉 稔
「志を立てる」
・木暮浩明 「うつくし、日本」 2016年オリンピック 空手/野球・ソフトボールは?
・佐々木望鳳馨 「先哲の教え」 米百俵の精神に学ぶ
・井上強一「基本を守る」 構え
・佐々木の将人 「なるほど」 白と黒
・野中日文 「思想としての剣」 危険に対する感度 ― 不敗の構えについて
・黒田鉄山 「伝書に守られて」 振武舘の柔術は利かない?
商品情報: dou159, A4判 84頁