27 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈【対談】 山極壽一 総合地球環境学研究所所長/霊長類学・人類学者 宇城憲治 UK実践塾代表〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月27日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇ 【対談】 山極壽一 総合地球環境学研究所所長/霊長類学・人類学者
◆      宇城憲治 UK実践塾代表

【山極】
(ゴリラたちは)対峙すればどちらか、
あるいは両方が傷つくことが分かっている。

ゴリラの場合、そこに両者とも身体の大きさが全く違う、
子どもでもメスでもいいんですが、それが間に入って
「まあまあ」とやる。

それがいいわけです。

そういう第三者の言うことを聞いて
自分たちの関係を修復するという気持ちというのが、
人間社会にもともとあったと僕は思うのです。

それがいつの間にか権力や力の
思うままに動かされるようになってしまった。
これではサル社会に戻ることになる。

でもゴリラ社会では身体の弱い者の
言うことを聞く。

それはそもそも「負ける」という
姿勢がないからなんです。

ぶつかってエスカレートしてしまうのを
防ぐ仕組みができている。

僕は人間社会の基本原理というのは
こっちじゃないかと思っています。

【宇城】
私の空手の師匠は座波仁吉という
沖縄の人だったのですが、

この座波先生のお兄さんが有名な方で、
喧嘩が起こると「座波を呼んでこい」と。
すると喧嘩が収まる。

喧嘩をしている両方が
「座波さんが来たらしょうがない」となる。

要するに信頼関係で
喧嘩が収まるわけなんですね。

【山極】
なるほど。

【宇城】
これに対しスポーツというのはその語源が
「スポルト」すなわち遊び、また気分転換としてある。

【山極】
それはまさに、19世紀のホイジンガが言ったことで
「文化の源は常に遊びである。遊びというのは、
人間の暮らしそのものをつくった大いなる源泉である」と。

僕は文化と文明というのは
違うと思っているのです。

今は文明が基準になっていますが、
そもそも人間は文化の中に生きてきた。

でも文化は広がらないんですね。
その理由は文化は権力をつくらないからです。

それは強いものが文化の権威になるのではなく、
その土地で暮らす知恵者が文化の権威者になるからです。

ところが文明は
政治権力や、政治集団によって広がるわけです。



*  *

40年以上ゴリラ研究に携わり、その第一人者として、
また霊長類学者として、ゴリラ社会のあり方から
人間のあるべき姿を見つめてきた山極壽一先生。

長年の観察研究で気づかされたことは、ゴリラの中に見る、
人との共通祖先の姿にこそ、本来の人間らしさが
あるのではないかということだ。

終わりの見えない戦争や、新たな衝突の危機に晒されている今、
ゴリラが実践する闘いの平和的仲裁のあり方や
相手の立場を尊重する共存の仕組みに学び、人間が忘れつつある
気概、気構えを取り戻すことが急務だと語る。

ゴリラが示す「勝ちをつくらない」生き方と、
江戸時代の剣聖が示し宇城憲治氏が体現する「戦わずして勝つ」
のあり方をベースに、今私たちがかかえる課題について
縦横に語り合っていただいた。

<巻頭対談>
ゴリラに学ぶ喧嘩の極意
― 負けず、勝ちをつくらず、共存する社会 ―

季刊『道』221号
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26 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈16人の武道家会見集 『人間をつくる 武の道、武の心』〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月26日)

本書 紹介動画
https://youtu.be/BRvxOWwUMpg

◆◇ 今、届けたい言葉 ― どう出版の電子書籍より ―
◇  16人の武道家会見集 『人間をつくる 武の道、武の心』

切っ先のなかに自分の身体が
入らなければならんの。

攻防一体という言葉がありますが、
自分の正面を防いでて、攻めていかねばなりません。

自分のほうから攻めていかないとできない。
合わしていてはだめ。

防いでいるからそのままぱっと入れる。
形は自然にそうなっているの。

形も引っぱられて、格好だけになったらだめ。
相手のなかに入っていかなければ、
仕事にならないのよ。

なぎなたも見えないところが大事なの。
こうやって構えたら
相手に見えないところで仕事せな。

見えるとこで仕事したら
相手に見えちゃう。

瞬間に身体を動かしてる。
そういうことをやるんだ。

そしてだんだんやってるうちに
相手の心が読めるようになるの。

読めるようになったら、
ものすごく楽しいの。

だからね「はい構えて」って言うと、
その人がどない思ってやってるのかというのが
わかっちゃう。
私は黙って知らん顔してるけどね。

そして技は、呼吸でやらなくてはいけないの。
なぎなたは間合いが遠いから
相手の呼吸がなかなかつかみにくい。

そのつかみにくいのを
わかるようになるのには時間がかかる。

相手と構えている、
構えた時に相手に心が通じているか通じてないか、

それが呼吸なんです。



――― 澤田花江 なぎなた範士
「七十余年の修行の賜物を次の時代に伝え残す」

*  *

大正、昭和の厳しい時代に武道修行を積まれてきた、
剣道、弓道、なぎなた界の師範方に、

自らの修行の様子、武道のあり方、指導者としての心得など、
じっくりお話しいただきました。

今求められる社会のリーダーとは。人間をつくるとは。
そのあり方のヒントにつながるインタビュー集です。

本書は電子書籍です。
Kindle、Koboなど電子ブックストアで購入いただけます。

詳細はこちらです。
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

amazonでは【紙本】もあります。
https://www.amazon.co.jp/dp/4910001158/

どう出版の 電子書籍
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◆◇ どう出版主催 映画上映会(第2回)を
◇  開催いたしました

2024年8月21日(水)、映画上映会を
開催いたしました。

今回の上映は、7月末発刊の『道』221号に
インタビュー掲載させていただいた、映画監督・ジャーナリスト
三上智恵監督の『沖縄スパイ戦史』(共同監督 大矢英代)。

「なぜ戦争になるのか、また、繰り返されるのか?
一人の人間として何ができるか、考えさせられました」

「この映画には事実というエネルギーがありました」

「戦争への道を歩まないために、
何を行動していけばよいのか考えます」

「沖縄戦について全く無知だった事を痛感しました。
このつらい気持ちを取材した制作の方々のご苦労に感謝します」

など、来場者の感想を頂いております。
当日の様子とともに、こちらでご覧ください。
https://www.dou-shuppan.com/blog-20240821/

第3回 上映会の開催も決まりました。
2024年11月27日(水)町田市民ホール会議室にて(19:10開始予定)。

10月発売の『道』222号でインタビューさせていただく、
広田奈津子さんが監督された『カンタ!ティモール』です。
準備が整い次第、ご案内いたします。

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23 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈宇城憲治著 『頭脳から身体脳へ』〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月23日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― どう出版の本より ―
◇  宇城憲治著 『頭脳から身体脳へ』

時間というのは心の持ち方で
長くも短くもなります。

好きなことをやっている時の一時間と、
嫌なことをやっている時の一時間とでは、

同じ一時間でも好きなことをやっている
時間のほうが短く感じます。

時計上はどちらも同じ一時間なのですが、
実際自分自身が感じる時間は異なります。

単なる時計上の時間より、実際肌で感じる時間のほうが
現実的で意味があります。

たとえば仕事や稽古のあとで
一杯飲みに行くような時でも、

帰りの時間を気にして今を過ごすと、
その時間の密度は薄いものになります。

一方覚悟を決めて許される時間まで付き合えば、
付き合いの集中度は異なり、時間の密度は濃いものとなります。

このような見方、考え方をすることによって、
同じ今でも今を濃くすることができます。

すなわち今に広がりができ、
生きてくるわけです。

さらに今を濃くするもうひとつの方法があります。
それは未来から今を見るというものです。

これは、今の自分のなかに絶対真理を
見つけ出すというものです。

たとえば、現在のスポーツに見られるような
筋力パワーを主体にしたプレーは、
二十歳代をピークに衰えていく筋力からすると
加齢による限界が見えてきます。

そこに生涯現役という未来は
見えてきません。

生涯やれるという未来をつくるためには、
「今」、生涯やれるという方法を
構築しなければなりません。

それは二十歳代をピークに衰えていく筋力に代わる
具体的な絶対真理を「今」見つけるということです。

その「今」必要とされる絶対真理を
過去の歴史が教えてくれているのです。



宇城憲治著 『頭脳から身体脳へ』
https://www.dou-shuppan.com/u_zunou/

◆◇ 開催間近!
◇  宇城憲治氏の実践講演会〈8/25 京都〉

宇城氏によって引き出される、
子どもたちの自然体の力。

今の常識ではあり得ないことが
目の前で起こります。

前回のレポート・感想をこちらでご覧いただけます。
https://www.uk-jj.com/single-post/20240121

対象は、自らの潜在力を体験したい! 方々です。
小学生からご参加いただけます。

まずは、実際に体験してみてください。
体験から、何かが変わります。

●宇城道塾 実践講演会〈京都〉
2024年8月25日(日) 12:30~16:00 (開場12:00)
ハートピア京都(京都府立総合社会福祉会館)
参加費:
大人(大学生含む)1人 4,000円
学生(高校生まで)1人 2,000円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/event/kk202408/

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21 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈佐々木隆 銀河浴写真家〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月21日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  佐々木隆 銀河浴写真家

様々な大災害を想定し
防災復興の計画予算案を最優先としない国

事後想定外が耳に残る
能登の復興も進まず人々は苦しんでいる

3.11以降日本列島は地殻変動期に突入し
南海、東南海も迫る

事実震度6以上の地震は32回を数え
熊本地震も記憶に新しい

2016年版国の資料では
要注意活断層に能登はなかった

地下深い活断層は発見しにくく
全国に未確認が多く潜むという



*  *

能登の被災状況と
夜空にきらめく星々の写真は、
多くのことを語り掛けてくれます。

写真と詩文をぜひ本誌で。

<連載>
私たちは銀河のなかに生きている
「備え無ければ憂い計り知れず」

季刊『道』221号
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◆◇ 予約開始! 前島由美著
◇  『輝きを取り戻す思春期の子どもたち』

『輝きを取り戻す“発達障がい”と呼ばれる子どもたち』に続く
実例集、第2弾!
今秋発売です。

すべての子どもたちが本来の輝きを放ち活躍できる社会を目指す
ゆめの森子ども園代表 前島由美が、

子どもたちと関わることで見えてきた問題解決への道筋を
1冊にまとめました。

支援施設や学校、幼稚園・保育園の大人が現状を知り
受け止め変わることで、子どもたちの夢と未来を守ることができる。

思春期の子どもとの向き合いに悩んでいるご家族にも、
大きなヒントとなることでしょう。

=====================
〈ゆめの森こども園 実例集2〉

輝きを取り戻す思春期の子どもたち
― 大人が変われば子どもは変わる ―
=====================

学校や家庭で苦しむ思春期の子どもたち。
その原因を子どもの中に探す大人たち。

しかし、その苦しみの原因は
大人の心の持ち方や社会のあり方にあった――

発達障がい、生活リズムの乱れ、不登校、非行……
思春期に現われる子どもたちの心と身体の変化に、
どのように向き合えばいいのか?

本書に掲載する【実例】は、今苦しい思いをしている親子が
救われるヒントにあふれています。

A5判ソフトカバー 224ページ
定価 2,310円(税込)

詳細・ご予約はこちらです
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20 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈三上智恵 ジャーナリスト/映画監督〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月20日)

明日、『沖縄スパイ戦史』上映会です。
末尾をご覧ください。

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  三上智恵 ジャーナリスト/映画監督

私が映画を制作する究極の目的は、
「戦争を止めたい」ということなんです。

でもそれは簡単ではない。

たとえば左翼的な思考の人たちが
安倍さんを悪の権化のように言いますが、
安倍さんがいなくなっても安倍的な政治は全く変わらない。

そういう政治家を選び続けてきた有権者が
多いという事実が変わっていないからです。

今、国防の名の下に国民を新たな戦争に
引きずり込むようなリーダーたちが
この国を引っ張っているわけですが、

彼らを選び続けてきた日本人の意識の低さ、
民主主義への理解のなさ、その不断の努力のしなさ加減
というものが全部戦争を呼んでいるんだと思っています。

そこには、多数派でいたい、自分がいるグループが
「いじめられるグループではない」ということに
安心したいという集団心理が働いていると私は思っています。

逆に沖縄県民はいつも
多数派ではない側にいます。

『戦雲』のシーンで、

「多少の犠牲は仕方ないよね、の多少の中に
私たちは含まれているよね?」

と宮古島の女性が叫ぶ場面があります。

多数派には、多少の犠牲は仕方ないという
残酷な考えがあるんです。
それは群れの生き物だからです。

たとえば百頭の羊がいて、狼に囲まれて危機に陥った時、
一斉に逃げ、3頭の犠牲なら、97%が生き残ったのだから、
これで危機を脱したと考える。

でもそれは、その3、4頭に
自分は入らないという前提なんです。

群れの生き物である私たちはそういう
「多少の犠牲は仕方ない」という考え方から
絶対自由じゃない。

けれどもいつも同じ地域の人に
犠牲を負わせているとしたら、平等ではないし
民主主義は機能していない。

人として想像力があって情報収集力があるのに、
それをやるというのは悪ですよね。

だからそういう群れの生き物の思考の欠陥を
究極に突き詰めていかないとならないのです。

『沖縄スパイ戦史』で描いたように、
沖縄戦の末期には、敵から攻撃を受けたわけでも
餓死したわけでも、病死したわけでもなく、

自国の軍隊によって殺されるとか、
集落の人が同じ集落の人を殺すという
地獄が出現したのですが、

その末路に至る集団心理は
どのように生まれてくるのかが分からないと、
自民党を倒しても、アメリカを非難しても、
戦争の悲劇の再来は止められないんですよ。

だから、すごく大きなテーマに聞こえますが、
「なんで人間はいじめがやめられないのかな」というのと、
「なんで人間は戦争をやめられないのかな」というのとは、
全く一緒のことだと思うんですよ。



*  *

軍事要塞化が加速する沖縄の現状を長きにわたって
取材してきた三上智恵監督は、12歳で初めて沖縄に訪れた時、
旧平和祈念資料館の展示資料に衝撃を受け、
この沖縄の歴史的事実を自分が伝えていかなければと思ったという。

アナウンサーとして、現在はフリーのジャーナリスト、映画監督として
ほとんどの本土メディアが伝えてこなかった沖縄の現状を
動画で記録し、抗っても抗っても強行され翻弄されていく、
その絶望でしかない生の記録を、
4本のドキュメンタリー映画にして伝えてきた。

そして今年、6年ぶりに5本目の『戦雲』の制作公開に踏み切った
三上監督。
映画には「戦争を止めるために一緒に走れる人が集まり直してほしい」
という熱い思いを込めた。
これまでに至る軌跡、そして映画制作への思いを語っていただいた。

<ロングインタビュー>
戦争に至る究極の道筋を突き詰めない限り、戦争は止められません
映画(ドキュメンタリー)に平和への思いを託して

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◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  映画上映会〈8/21〉『沖縄スパイ戦史』

前項、三上智恵監督インタビューでも触れられた
『沖縄スパイ戦史』の上映会を行ないます。

この映画は「国が戦場になったら私たちの身に何が起きるか」
を、包み隠さず伝えています。

「知らないうちに加害者になってしまう
怖さを知ってほしい」

という三上監督のメッセージを
受け取っていただきたいです。

●『沖縄スパイ戦史』上映会
2024年8月21日(水)
19:10~21:30(受付開始18:40)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
『道』定期購読者  1,200円
一般(初回特別価格)1,200円
一般(2回目以降) 1,800円

詳細・お申し込み
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19 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈中沢啓治 『はだしのゲン』作者〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月19日)

『命の伝言』紹介動画
https://youtu.be/-HjCs5NdDyw

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 電子『命の伝言』より ―
◇  中沢啓治 『はだしのゲン』作者

(お母様が亡くなった時に、火葬場で焼いても
お骨がなかったのだと。
その時の怒りが『はだしのゲン』を生み出す
きっかけになったと書かれていますね)

僕はね、あの時ほど驚き、
また腹が立ったことはない。

僕はそれまで原爆の体験を
漫画で描こうと思ったことはなかった。

むしろ死体の腐るにおいとか惨状がよみがえる
「原爆」という文字から、逃げて逃げて
逃げまくっていたんです。

東京では「原爆を受けた」と言うと、
異様な顔をして見られたんですよ、
そういう差別があったんです。

女房は、
「あなたよく被爆者と結婚したわね、すぐ死ぬのに」
と言われたり、仲間内でもずいぶん冷たい目で見られたりしてね。

原爆差別がありました。

だからますます原爆ということから
逃げていたんです。

そして、38年にお袋が死ぬわけです。

「ハハ、シス」という電報をもらって、
あわてて東京から帰ったら、
もうお袋は棺桶の中にいた。

お袋の顔を見た時にね、本当に感謝した。
このお袋がいなかったら僕はどうなっていただろう、と。

広島駅で栄養失調で野垂れ死にしているか、
やくざの世界に入って悪党になって生きているか
どちらかだったろう、と。

お袋がいてくれたお陰で
なんとかまともに生きてこられたんだ、と感謝してね。

翌日お袋の遺体を広島の駅の裏にある
火葬場に持っていって焼いたんです。

僕は親父たちの骨を掘り出していましたから、
人間がどういうふうに白骨化するか
想像がついていたんです。

ああ、いま肩骨、胸骨全部出てくるなあと。
そう思って焼き場で待っていたんです。

釜から出され、お骨を拾ってくださいと言われて、
目を疑ったんですよ。

お袋の骨がそこにないんです。
どっちが頭か足かわからんくらいにまったくない。

それで棺桶の中を一生懸命探した。
4、5センチのこんな小さな骨が
てんてんとしているんです。

骨がない!
こんなばかなことがあるか!
と思ってね。

放射能っていうやつは骨の髄まで奪っていくのかと。
お袋の骨を返せ! という気持になった。

本当に腹が立ってね。

それで小さな骨を拾って墓に納め、
翌日また東京に帰ったんですが、
帰る時に、汽車の中で思ったんです。

「僕は原爆から逃げていたけれど、
もう逃げないぞ」と。
「お袋の弔い合戦をしてやるぞ」と。

もうお袋の仇をとらないと
いられない気持ちになったんです。



――― 中沢啓治 『はだしのゲン』作者
「広島原爆の惨状を生き抜いて 踏まれて育つ麦のように強くあれ」

*  *

戦禍を生き抜かれた方々が語る
戦争の理不尽さ、悲惨さ、命の尊さ。

大切な生かされた命だからこそ、
伝えたい思いがある。

季刊『道』で丁寧に聞き取ってきた
貴重な証言インタビュー集です。

今、このような時だからこそ、
受け取っていただきたいメッセージです。

KindleやKoboなど電子書籍販売サイトで
ご購入いただけます。
amazonでは紙本もあります。

販売サイト・内容紹介ページ
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どう出版の電子書籍
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◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  映画上映会〈8/21〉『沖縄スパイ戦史』

季刊『道』221号のインタビューの一つ、
三上智恵監督の『沖縄スパイ戦史』の上映会を行ないます。

この映画は「国が戦場になったら私たちの身に何が起きるか」
を、包み隠さず伝えています。

「知らないうちに加害者になってしまう
怖さを知ってほしい」

という三上監督のメッセージを
受け取っていただきたいです。

●『沖縄スパイ戦史』上映会
2024年8月21日(水)
19:10~21:30(受付開始18:40)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
『道』定期購読者  1,200円
一般(初回特別価格)1,200円
一般(2回目以降) 1,800円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/movie_20240821/
電話 042-748-2423

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理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
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年4回発行
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16 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈【対談】 汐見稔幸 東京大学名誉教授・日本保育学会会長 宇城憲治 UK実践塾代表〉

┌┐
└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月16日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 季刊『道』より―
◇ 【対談】 汐見稔幸 東京大学名誉教授・日本保育学会会長
◆      宇城憲治 UK実践塾代表

【汐見】
教育とか文明によってなくした力というのは
ものすごく多いですよね。

保育の世界では、そういう子どもの力を
いっぱい発見できるんですよ。

一歳ぐらいの子どもは、ものごとを知るのに、
匂いで知るんですね。

いちごができていると、我々は実のほうを
取ろうとするじゃないですか。

だけど1歳の子は、いちのご葉っぱをとって
それを嗅いで遊んでいる。

なぜ実ではなくいちごの葉っぱをとっているのかと思って
自分でも葉っぱを嗅いでみると、いちごの匂いがするんですよ。
よーく嗅いだらわかる。

我々はあまりわからないけれども
小さな子どもはそういう感性で判断するし、
そういう力がはるかに高い。

我々は理屈で葉っぱにはいちごの匂いが
ないとしてしまう。

だけど、理性が一番大事なんだという教育を受ける前には、
子どもたちは身体全体ですべてを豊かに判断しているんです。

それを今の教育ができなくしているんですね。

【宇城】
その通りです。
手を「つままれたから」痛いのではなく、
「つままれたら痛い」のですよね(笑)。

【汐見】
これまでの道徳教育では、子どもはいろいろ経験することで
「ずるしちゃいけない」とかがだんだんわかってくるのだと
言われていたのですが、最近の研究では違うんですね。

生後6ヵ月のまだ言葉がわからないような子どもに、
あるビデオを見せたんです。

それは坂道を△が一生懸命登ろうとしている。
そこに□が来て、「よいしょ、よいしょ」と
一生懸命△を押してあげる。

すると坂道を登りきることができた△が
「わーい」と喜んでいる姿がある。

その次は、△が登ろうとしている時に、
何か別の形のものがあらわれて登ろうとしている
△のじゃまをするわけです。

それで落っこちてしまった△は「うー!」と
怒っているというシーンを見せたあとに、

6ヵ月の赤ちゃんに△と□とへんな形をしたものを見せると、
どれを長い間見ているかというと、
圧倒的に□を見ているわけですよ。

やはり□に共感を示しているわけです。

だから6ヵ月くらいの子でも、
「あいつは悪いやつだ。あいつはいいやつだ」
というのがわかっているみたいだ、と。

だから人間は生まれつきある程度の善悪が
わかっているらしいと。

それはやはり遺伝子が身体に命じているとしか
考えられないんです。

だから、子どものそういうところを
そのまま洗練していけばいいのに、

一回それを消してしまって、理屈でやろうとしているところに
近代の教育の無理があると思うんです。




*  *

学生時代はとことん「人間の平等とは何か」を模索し、
真の幸せにつながらない日本の科学技術のあり方への疑問から
人間研究の道へ。
教育学・人間学、育児学を専門とされ、育児に関わる著書を
これまで40冊以上執筆されてきた汐見稔幸氏。

汐見氏は、今、子どもが生まれながらに
遺伝子に書き込まれている能力が、現代教育によって
失われつつあると指摘する。

人間が育つということはどういうことか。
これを掘り下げることで、教育の枠組みをとらえなおし、
幼児教育での新しい保育のあり方につながると語る。

対談では、気というエネルギーで人間の潜在力を引き出す
実証をしている宇城氏と、今の幼児教育のあり方、
人間のあり方を語り合っていただいた。

<巻頭対談>
豊かな身体の学びを幼児教育へ
子ども力をそのまま伸ばすために

【201号】 2019夏
https://www.dou-shuppan.com/dou201-lp/

◆◇ 参加申込受付中
◇  宇城憲治氏の実践講演会〈8/25 京都〉

宇城氏によって引き出される、
子どもたちの自然体の力。

今の常識ではあり得ないことが
目の前で起こります。

前回のレポート・感想をこちらでご覧いただけます。
https://www.uk-jj.com/single-post/20240121

対象は、自らの潜在力を体験したい! 方々です。
小学生からご参加いただけます。

まずは、実際に体験してみてください。
体験から、何かが変わります。

●宇城道塾 実践講演会〈京都〉
2024年8月25日(日) 12:30~16:00 (開場12:00)
ハートピア京都(京都府立総合社会福祉会館)
参加費:
大人(大学生含む)1人 4,000円
学生(高校生まで)1人 2,000円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/event/kk202408/

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16 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈浜園重義 元神風特攻隊員〉

┌┐
└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月15日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 『大河にコップ一杯の水』より ―
◇  浜園重義 元神風特攻隊員

春、夏、秋、冬がはっきりしているのは
日本だけかも知れません。
特に春は最高です。

昨日はあまり天気が良いので
高台の畑に登ってみました。

青葉、若葉の新鮮な空気、
頬をなでて行く春風、
日本に生まれた喜びと
生きている喜びを感謝することでした。

有難う私の祖国日本。

この平和が子供、孫たちの世代にも
ずーっとずーっと続くように、
現在の我々が努力し頑張らなくてはなりません。

平和も繁栄もなんとなくは来ません。

日本国民全部が努力し頑張るところに
平和も繁栄も生まれてきます。

日本を一番愛するのは我々日本人です。
そして子供、孫たちを平和にしてやる責任と
義務があると思います。

祝日には国旗を掲揚しましょう。
日の丸は日本の印です。

オリンピックで日の丸が揚がると
日本人なら白い物が流れるはずです。

その気持ちが愛国心、平和、躾に
つながっていくと思います。

特攻隊員は二十歳前後で水平線の彼方に
消えて行きました。

私も八十一歳になりました。
あと幾許(いくばく)、祖国の幸多かれと祈っています。

二〇〇五年五月二十日    浜園重義

*  *

これは、取材後にくださった
浜園さんのお手紙です。

8月15日、
この文章が必ず思い出されます。

2005年の当時、すでにご高齢で
戦時中に被弾した後遺症もあり
取材などおっくうだったはずです。

しかし浜園さんは、
電話口で、きっぱりとこうおっしゃいました。

「私はね、
戦争のこと、特攻のこと知りたい、
という人の依頼を、
絶対に断るわけにはいかんのです。

断ってはならんのです。
これは私の使命だから。」

ともに戦い散っていった多くの戦友への思い、
平和をつくっていかなければならないという思い――

ぜひ全文をお読みください。

季刊『道』 宇城憲治対談集『大河にコップ一杯の水 第1集』
https://www.dou-shuppan.com/u_taiga/

◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  映画上映会〈8/21〉『沖縄スパイ戦史』

季刊『道』221号のインタビューの一つ、
三上智恵監督の『沖縄スパイ戦史』の上映会を行ないます。

この映画は「国が戦場になったら私たちの身に何が起きるか」
を、包み隠さず伝えています。

「知らないうちに加害者になってしまう
怖さを知ってほしい」

という三上監督のメッセージを
受け取っていただきたいです。

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2024年8月21日(水)
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一般(初回特別価格)1,200円
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14 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈工藤清敏 健康回復学研究所所長〉

┌┐
└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月14日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  工藤清敏 健康回復学研究所所長

病気もなんとかなる。

そう思うことが臓器を正常に動かすことになる。
自分が思ったことに臓器は反応する。

心配すればその心配の周波数で臓器は動き出す。
不安や恐れがあればそれに臓器は対応する。

この当たり前の科学を採用しないのが
現代医学の欠点である。

意識と身体は連動する。
こころとからだは100%密接につながっている。

これを分離したのが今の医学だ。
だから治らない、
治らないのに一番人気の医療になっている。

これは人気取りが上手いのだ。
広告宣伝、PRが上手いのである。

医師には僕のこの文章は不愉快かも知れない。
しかし誰もが皆、教えられたことや
学んだことを実行しているということは理解できるだろう。

医師にしても塩に関して教えられたことを
患者さんに伝えている。

塩が身体に良くないことは教えられていても、
塩の重要性は教えられていない。

なぜ緊急時に生理食塩水の点滴をするのか、
なぜ塩の主成分をブレンドしたリンゲル液を使うのか。

その関係を考えてみれば、
塩の重要性は分かるはずである。

さらに血液の組成が海水とほとんど同じで、
海水で輸血できることを知れば、
塩の重要性はより分かるはずだ。



*  *

<連載>
塩から社会を見てみれば
「人生はなんとかなる」

季刊『道』221号
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☆ 内容の一部をお読みいただけます。

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◇  映画上映会〈8/21〉『沖縄スパイ戦史』

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13 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈前島由美 ゆめの森こども園代表〉

┌┐
└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月13日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  前島由美 ゆめの森こども園代表

今年4月、滞在期間4日という短い期間でしたが、
グランド・マザー共同代表の汐見稔幸先生と共に、
2日間にわたるアメリカ・オレゴン州ポートランドを訪問し、
講演会と教育関係者等とのディスカッションに
出席させて頂きました。

日米で「子どもたちの心と体の健康を守り、
すべての生命が輝く地球づくり」に向かう第一歩を
踏み出すためのイベントを一緒に企画主催してくださったのは、

ポートランド在住、島根県益田市出身の
アキコ・ワイアマンさんでした。

アキコさんは昨年の夏、コロナ以来、数年ぶりの帰省で
日本に帰国された際、同じ島根県で出雲市にある
古民家ゆめの森こども園の取り組みをFacebookで知り、
見学に来てくださいました。

アキコさんはアメリカで理想の保育を追求するため、
ポートランドに移住。

ご夫婦で自宅と庭を理想的な幼稚園に改築し、
子どもたちが自然と触れ合いながら

自由に伸び伸びと遊ぶ中で
その成長をサポートする夢を実現しておられました。

昨年の夏、出雲の古民家ゆめの森こども園で
1日ゆっくりとお話が出来たことは、
県外での活動で留守にすることが多い私にとって、
まさに運命的なご縁だったと感じています。

そのご縁で実現した2日間にわたる
海を越えたイベントの初日の会場は、

来場された100名近くのポートランド市内に住む
日本人のお母さん方で埋め尽くされました。

温かい拍手と歓迎ムードの中で、汐見稔幸先生も
私も嬉しい気持ちいっぱいにお話をさせて頂きました。

先進国の課題である、増え続ける子どもたちの
発達障がいや大人の鬱病、薬物依存等の精神疾患における現状は、
日米に差はなく、

食も含めた「自然を取り戻す」という観点からの講演に
会場全体が聴き入り、大きく頷いてくださる姿に
感動と勇気を頂きました。



*  *

今回は、ご縁で実現した海外イベントの
レポート。

子どもたちを取り巻く課題、その解決方法は……?

<連載>
愛の関りと連携で輝きを取り戻す子どもたち
「世界のママたちの願いはひとつ」

季刊『道』221号
https://www.dou-shuppan.com/dou221-lp/
☆ 内容の一部をお読みいただけます。

定期購読のお申し込みはこちらです。
http://www.dou-shuppan.com/teiki-2/

◆◇ 予約開始! 前島由美著
◇  『輝きを取り戻す思春期の子どもたち』

『輝きを取り戻す“発達障がい”と呼ばれる子どもたち』に続く
実例集、第2弾!
今秋発売です。

すべての子どもたちが本来の輝きを放ち活躍できる社会を目指す
ゆめの森子ども園代表 前島由美が、

子どもたちと関わることで見えてきた問題解決への道筋を
1冊にまとめました。

支援施設や学校、幼稚園・保育園の大人が現状を知り
受け止め変わることで、子どもたちの夢と未来を守ることができる。

思春期の子どもとの向き合いに悩んでいるご家族にも、
大きなヒントとなることでしょう。

=====================
〈ゆめの森こども園 実例集2〉

輝きを取り戻す思春期の子どもたち
― 大人が変われば子どもは変わる ―
=====================

学校や家庭で苦しむ思春期の子どもたち。
その原因を子どもの中に探す大人たち。

しかし、その苦しみの原因は
大人の心の持ち方や社会のあり方にあった――

発達障がい、生活リズムの乱れ、不登校、非行……
思春期に現われる子どもたちの心と身体の変化に、
どのように向き合えばいいのか?

本書に掲載する【実例】は、今苦しい思いをしている親子が
救われるヒントにあふれています。

A5判ソフトカバー 224ページ
定価 2,310円(税込)

詳細・ご予約はこちらです
https://www.dou-shuppan.com/books/yumemori-book-2/

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