『道』208号 連載 銀河浴写真家 佐々木隆さん
私たちは銀河のなかに生きている
「銀河の中の月」
毎回銀河を舞台に、人間の歴史、生活から、不思議な宇宙のありようまで、
そこにある生命の息吹を見事に写しとり紹介くださる連載シリーズ。
今号は、銀河の星々に囲まれた、見事な月の写真が紹介されています。
佐々木先生は、この写真とともに、
我々人間は「なぜここに存在するのか、に答えを出せる生命体であるはずだ」
と静かに問いかけます。
私たちは銀河のなかに生きている
「銀河の中の月」
毎回銀河を舞台に、人間の歴史、生活から、不思議な宇宙のありようまで、
そこにある生命の息吹を見事に写しとり紹介くださる連載シリーズ。
今号は、銀河の星々に囲まれた、見事な月の写真が紹介されています。
佐々木先生は、この写真とともに、
我々人間は「なぜここに存在するのか、に答えを出せる生命体であるはずだ」
と静かに問いかけます。
ミツバチが教えてくれること
「『好き』はかならず上手くいく」
ハニーさんこと船橋康貴さんは、ミツバチを守る活動をするなかで、自ら清里にある自然の森の中で暮らし、
そこから見つけた新しい暮らし方のヒントを発信されています。
自然と寄り添う生活は、自然に寄り添っている方々との出会いがたくさんあります。
今回は、世界とzoomでつながる「お話の会」のお話や、最近お友達になった80代のおじいさん、おばあさんのこと。
そこにいるだけで周りが整っていく魅力や、自然のことをデータベースのように何でも知っているすごさなどを語ってくださいました。
何気ないハニーさんの日々の暮らしからのメッセージは、
ミツバチが私たちに伝えたいメッセージそのものなのだと感じます。
愛の関わりと連携で輝きを取り戻す子どもたち
「オウム返しから言葉のコミュニケーションへ 食の大切さを教えてくれたハルヤくん」
生きづらさをかかえるお子さんに前島さんがどう向き合い、そしてお子さんのお母さんと連携して
どのように二人の笑顔を取り戻してきたか、その具体的なプロセスをお母さんの手記とともに紹介しています。
今回は、自閉症で視線が合わず会話もオウム返ししかできなかったハルヤ君が、丁寧な関わり合いとミネラルたっぷりの食事への改善で、みるみる変化してく様子をつづってくださいました。
大人の真剣な関わりでこれほどの変化がある!
連載からいつも希望をいただきます。
「未来志向で今を変化させる」
連載「気づく、気づかせる」の今回のテーマは、ゼロ化です。
ゼロ化というのは、武術の世界においては、戦わずして勝つ、すなわち、相手に「戦おう」という気を起こさせない、起こす前に制するというもの。そこには目に見えない「気」が作用すると宇城先生は言います。そしてその作用には人間が持つ「時間」が大きく関係するのだと。時間、すなわち相手との「間」、そこにある時空をコントロールすることで、相手を無意識下に制することができる。その無意識はまた、別の第三者に同じことをさせる……というように連鎖していきます。
壮大な気の世界は、武術にとどまるものではなく、生き方にもつながっていく。
宇城先生の連載は、日本人が本来持つ「気」をベースに生きる世界を、身体に取り戻す、日常の生活に取り戻す方向へうながしてくださるものです。
「パンは無添加が当たり前 夢に向かって貫く職人魂」
廣瀬満雄さんは、まさに職人さんでした。
すべての素材、製法にこだわり、絶対に安心安全な無添加パンを、自分を信じてくれる人に提供する。そのパン職人のあるべき姿を自ら実践することで、世の中に発信しておられる一徹の方です。
食品添加物の恐ろしい実態や、無添加とはとても言えない「無添加食品」が市場にでまわる現状、子どもたちの安全よりも企業の利益を優先させる給食の実態、業界に属していれば声を上げにくい中で、廣瀬さんは、消費者を決して裏切らない信念のパン作りを貫いてこられました。今年3月に引退され、後進に引き継がれてもなお、思いを発信を続けています。
廣瀬さんの姿勢、生き方は、パン業界だけでなく、すべての食に関わる方々への問いかけのメッセージになっていると思います。
「乗り越えるまで、今は私に寄りかかりなさい」
岡田沙織さんのお話は壮絶でした。
大人の勝手で苦しむこどもたちの現状が浮き彫りにされました。
ご自身も、幼い頃にご両親が離婚し、孤独でネグレクトと言えるような幼少期を過ごし、高校を中退した頃からドラッグ、自殺未遂、水商売、家出、リストカット、レイプ、結婚するもDV、離婚など、お子さんを育てながらの壮絶な人生を歩んでこられました。
その岡田さんが自分と同じ辛い思いをしている子どもたちに寄り添いたいと、たった一人で立ち上げたライン支援相談。またたくまに相談件数は増え、6年前にNPOを立ち上げられています。
社会の中で親からも守られず、孤立して苦しむ子どもたちの現状に言葉を失いました。マスコミでは語られない現実の数々を前にして、岡田さんはあきらめず、止まらずに「寄り添い」の歩みを続け、今では若者だけでなく、子育てや人生に悩む大人たちまで幅広くサポート活動を続けています。その原動力に学びたい、伝えたい、その一心でお話を伺いました。
「時空を超えた 気と木の世界」
今回巻頭対談にご登場いただいたのは、版画家の名嘉睦稔さん。
その創作活動は版画にとどまらず、琉歌、三線、絵本、作詞、エッセイと、実に多岐にわたり、各地での個展や映画やテレビなどにも多く出演されています。
睦稔さんの版画制作の様子は、初めて見る人には衝撃的なほど実にダイナミックで、静かな祈りから一端制作が始まると、目にも止まらぬ速さで一気に彫り上げるまでそのエネルギーがほとばしります。
対談では、その創作時の睦稔さんの内面の世界を、宇城先生が気というエネルギーの観点から深く掘り下げる展開となりました。言葉では表わせない睦稔さんの「自分で描いている感覚はなく、絵が独自に生まれてくる」あり方は、まさに魂の世界。タイトルを「時空を超えた、気と木の世界」としたのも、目に見えないエネルギーについて縦横に語り合ってくださったからです。
また睦稔さんは幼少より沖縄空手を修行されたそうで、空手家である宇城先生とは、空手談義や師匠についての語り合いもあり、生き方として多くの共通したゆるぎないベースがあることも、対談を特別なものにしました。
今号のテーマは、「今が未来をつくる」ですが、対談会場となった睦稔さんの作品を常設するアカラギャラリーは、いずれそこに自然な森がつくられるのを想定して「樹座(じゅざ)」という台座を置き、そこに鳥が糞をして、その糞にまじる木の種がそこで成長して森をつくる……という、まさに「先」を見て今を生きる世界。
是非たくさんの方に訪れていただき、その時空を感じていただきたいと思います。
筑波大学名誉教授でDNAの世界的権威である村上和雄博士が4月13日、肺炎のためお亡くなりになりました。享年85歳。
村上先生は、6年前の2015年、季刊『道』186号にて、宇城憲治先生との巻頭対談にご登場くださいました。
村上先生は食や環境、医療の課題の解決につながるイネゲノム解読の中心人物として活躍され、「思いが遺伝子の働き(オン・オフ)を変える」という仮説を科学的に証明するための研究活動に専念しておられました。
そして「笑い」や「感動」、さらに「祈り」によっても遺伝子が目をさますことに注目、対談では「祈りと遺伝子」の研究に命をかけたいと熱く語られていました。
昨今の要素還元の科学的手法になじまない「祈り」や「心」「魂」といったテーマを、村上先生が命をかけてやりたいと思われたのは、50年間の科学の現場にいて、DNAは生命の設計図などではなく、真の製作者は、大自然の偉大な働き(サムシング・グレート)であるという強い思いがあったからこそだと言います。
先生は対談で、「世界中のどんなすぐれた技術や学者すべてを動員しても、世界の富をすべて使っても、たったひとつの大腸菌すらゼロからつくれない。命は科学ではわからない。だからこそのこのサムシンググレートを突き詰めていけば、人は謙虚になり、自分の力で生きているのではないことに気づくのだ」とおっしゃっておられました。
村上先生の「思い」による遺伝子のオン・オフのご研究は、「気」によってその人の眠っている潜在力を瞬時にオンにして、不可を可とするという宇城先生の実践の事例につながるもので、村上先生は科学の上にある科学(スーパーサイエンス)の立場から、宇城先生は実践者の立場から、人間の可能性を語りあった対談は、いまさらながら、大変奥の深い、お二人ならではの内容であるとあらためて感動いたしました。
是非ご一読いただければと思います。
村上先生巻頭対談 季刊『道』186号
村上先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
季刊『道』に連載いただき、『日常の奇跡』著者の安藤誠さんが、本日早朝NHKラジオ深夜便「明日へのことば」にご出演されました。
2021年4月15日早朝まで、「聴き逃しサービス」でいつでもお聴きいただけます。
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_03_3188792
ご著書に盛り込まれたエピソードも安藤さんの語りで、改めてワクワクと聴くことができます!
もちろん新たなエピソードもあり、安藤さんの今の思いや決意を知ることができる素敵なインタビューです。
11月3日(水祝)には、東京都町田市で安藤さんの講演会を開催予定です。
詳細公開はもう少し先になりますが、ぜひお越しください!
季刊『道』と誌名変更したばかりの2005年、元神風特攻隊員の浜園重義氏に対談取材をしました。
その時のことが今でも強烈に印象に残っています。
今日、出撃という日の朝、お兄様が一晩かけてたずねてきて、実家のお母様がつくったお団子を届けてくださったそうです。「いらない」という浜園さんにお兄様は、「せっかくお袋がつくったから一口ぐらい食べろ」と。浜園さんが切って食べようとすると、そのお団子にお母さまの指紋がくっくりついている。それを見た浜園さんは、それまで泣いたことなかったけれども、初めて男泣きに泣いたと話されていました。
そのお母様はお母様で、浜園さんの出撃の朝、雨だったそうですが、お庭にござも敷かずに土下座して、お線香を立てて、5時、6時、7時、いや10時になってもそこから動かず、縁側にあげようとしても決してあがろうとせず、そこにずっと雨に打たれながら座り続けていたそうです。
お母様とのお話に涙が止まらず、銃弾をあびて身体に17発もの破片を残しながらも生還した浜園さんの、戦争そのものの壮絶な体験に言葉を失いました。
取材は宇城憲治先生との対談という形でお話を伺わせていただいたのですが、その宇城先生に、浜園さんは、最後にお願いがあると言って次の話をされました。
「動く船を作ってください。動く船。中学生にしろ、高校生にしろ、動かない船を作っても、舵のとりようがない。舵をとるのは、親であり先生であり皆さんである。みな動かない船をつないでいるからにっちもさっちもいかなくなる。舵の効く船を作ってください」と。
エネルギーさえあれば、リーダー、トップの力量次第で、舵を効かせ前に進ませることができるのだと。
人間のエネルギーを、本来の力を引き出す。
そのことは今も『道』の根幹として、大切にしています。
浜園さんのお話は、宇城憲治先生の対談集『大河にコップ一杯の水 第一集』に収録しています。
https://www.dou-shuppan.com/u_taiga/