03 6月

正のエネルギーを生み出す根源

以下は、『宇城空手』の著者 宇城憲治氏によるあとがきの一節です。

『宇城空手は』20年前に書かれた三冊の本をひとつにまとめたものですが、
そこには、過去と現在のつながりに全く迷いがなく、ぶれないものが一貫してあったことが示されています。
人生に、生き方につながる修行のあり方を教えられます。

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この二十年間の「事理一致」の稽古と、無から有を生じるエネルギー「気」によって見えてきたもの、その究極は「調和する」ということです。それはまさに今ある現在社会の主流とも言うべき「対立」とは真反対の構図です。「対立」の根源には「自分さえ良ければ」という欲があり、それがあらゆる不幸の要因となっています。一方、調和という寄り添う心や、思いやりは絆を生み、幸せの源泉として大きな正のエネルギーを生み出します。

それこそが「幸福の法則」です。目に見えない未知のエネルギーには、正と負の両方が存在しています。この幸福の法則の実践には、正のエネルギーを生み出していくことが必要であり、そのためには「他尊自信」の精神と実践を通して地球との絆をより強くしていかねばなりません。そうしなければならないことを私たちの身体はすでに知っているのです。まだそのことに気づいていないだけです。

また、この正のエネルギーを生み出す根源は「重力」にあるということです。重力は宇宙の根源でもありますが、大事なことは、今よりさらに強い調和力を生み出す重力を得るために、今の四次元から、その先にある五次元へパラダイムシフトすることです。そしてそこに向かう道筋と具体的な実践方法を本書は総括しています。

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武道をやっていない方々にも、生き方の書として手に取ってもらいたいと願っています。

 

『武術の実践哲学 宇城空手』
https://www.dou-shuppan.com/books/ushirokarate/

7/31 気の実証・講演会〈東京〉
https://www.dou-shuppan.com/books/keiko/

8/22 実践講演会〈京都〉
https://www.dou-shuppan.com/event/kk202108/

 

武術の実践哲学 宇城空手

01 6月

実践哲学を後世に残す

以下は、『宇城空手』発刊にあたってです。
なぜこの本を発刊したのかの思いを綴っています。

■ 発刊にあたって

本書は、『武道の原点』(二〇〇〇年)、『武術空手の知と実践』(二〇〇一年)、『武術空手への道』(二〇〇三年)の三冊を再編集の上、一つにまとめ、著者の宇城憲治氏に加筆、推敲いただいたものです。

すでに『武道の原点』発刊から二十年の歳月が経っていますが、実は、『武道の原点』には、当時弊社が発行していた季刊誌『合気ニュース』(季刊『道』の前身)に掲載された一九九三年の記事も含まれているので、正確には二〇〇〇年よりさらに七年も前の発信だったことになります。

この三冊は発売当初から、あらゆる流儀・会派の空手道修業者のみでなく、他武道の修業者や、武道経験のない一般の方々にも熱心に読まれてきました。

それは、その内容には、一流儀・会派の内容にとどまらず、本来の武術とは何か、師とは何か、修業とは何か、すなわちその本質が、実践をベースにした理論で展開されているだけでなく、企業のトップとして、またエレクトロニクス分野における最先端の技術者として、第一線で活躍してきた氏の、幅広い経験と視野からくる、日常のあり方、人としてのあり方、リーダーとしてのあり方、ひいては人間どう生きるべきかにつながる「実践哲学」が貫かれていたからです。 本書で展開されている、稽古のフィードバックシステムや上達の非可逆プロセスなどのコンセプトは、長年電源開発にたずさわってきた技術者としての氏の誠実な姿勢からくる独自のものです。それは、とくに電源設計においては、感電は人の死につながるということで「人命の保障」、さらに電源のショートは火災につながるということで「財産の保障」、この二つの憲章を片時も忘れてはならないというなかで、「絶対に不良品は出さない。事故を起こしてはならない」という氏の信念が確固としてありました。

それゆえに、ただ伝統を受け継ぐだけでなく、常に自らをあらゆる角度で検証し、昔で言えば生か死かの次元で、今で言えば、いいかげんは許さない、絶対に関わった人を衛るのだという厳しさ、その姿勢を貫いている。驚くのは、そうした覚悟で実践し、また発信されてきた内容は、年月を経た今でも強いメッセージを放ち、全くぶれていないということです。

そうした宇城氏の実践哲学を末永く後世に残していきたいという強い思いとともに、ますます厳しい時代に突入する今の日本において、ぶれずに逃げずに、自分の人生を堂々と生きるための指南書として、一人でも多くの方に読んでいただきたいと願い、本書発刊に至りました。
本書が多くの方々の今を生き抜く原動力になることを願ってやみません。

『武術の実践哲学 宇城空手』
https://www.dou-shuppan.com/books/ushirokarate/

7/31 講演会〈東京〉
https://www.dou-shuppan.com/books/keiko/

武術の実践哲学 宇城空手

26 5月

「自分の身を犠牲にして相手を引き立てる」 電子版 16名の武道家の貴重なインタビュー集

大正、昭和、平成をかけぬけた
剣道、弓道、なぎなたの、16名の先生方へのインタビュー集

生き方も、武に対する思いも、厳しさが違う。
その言葉の数々に背筋が正される思いです。
今回は、なぎなた範士の先生方の言葉を紹介します。

【なぎなた編】

澤田花江 なぎなた範士
「攻防一体という言葉がありますが、自分の正面を防いでて、攻めていかねばなりません。
自分のほうから攻めていかないとできない。合わしていてはだめ。
防いでいるからそのまま ぱっと入れる。形は自然にそうなっているの。
形も引っぱられて、格好だけになったらだめ。
相手のなかに入っていかなければ、仕事にならないのよ」

松尾綾子 なぎなた範士
「自分の身を犠牲にして相手を引き立ててやるというふうにして、はじめてその子が生きてくる。
そういうふうな指導を今の人が、どれだけしているかと思うんですよ。
『この子を育ててやろう』と思ったらそれをやらんと、ほんとうの気合のかかった人間性は出てこない。
心でひっぱっていかなければ」

池嶋和子 なぎなた範士
「時代の流れの中で西洋の考え方に流されて変えられてしまったものもある。ですから、西洋の考え方
の体育の先生と、武道の先生とではだいぶ考え方が違うと思いますね。
武道には上には上があり、答えはなんぼでもある。それがある時期に来たときに『あ、このことか』
とわかる。それがいつかわからないから難しいんです」

電子版『人間をつくる 武の道、武の心』
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

電子書籍『武の道、武の心』

25 5月

「自分の『我』が成長の邪魔をする」 電子版 16名の武道家の貴重なインタビュー集

2005年から2012年までの7年間に、季刊『道』で取材してきた
剣道、弓道、なぎなたの、16名の先生方へのインタビューを一つにまとめた電子書籍。

武道から培われた言葉は、私たちの日常にすべて通じます。
先生方の印象に残った言葉をご紹介します。
今回は弓道の先生方5名のお言葉です。

【弓道編】

大沢万治 弓道範士
「的を狙うなという言葉を使う先生も多いんですが、本来の意味は、的の芯を狙え
ということなんです。『そこだ』というところを狙えということ。
『的を狙うな』という言葉を誤解しちゃならないと思います」

池田正一郎 梅路見鸞門人
「梅路先生がしょっちゅう言われたのは『本物には奇跡が起こる』と。常識じゃないことが起こる。
それが本物なんだと。それを『奇跡のようなこと』とつくって見せて、『俺はすごいぞ』と威張ってみせたんじゃ
だめなんです。それは偽物。それはよく言われました」

浦上博子 弓道範士
「ひとつのことに集中して他がわからなくなるのではなく、集中すればするほど周り全部が見えるようになる。
自分がやらなくてはいけないことがはっきりわかるような状態になる。そういう状態に自分をもっていくのです」

リアム・オブライエン 弓道教士
「私達は、『わがまま』な社会に住んでいます。とくに戦後は個人主義がいきすぎている感があります。
自分の『我』が自分の成長の邪魔をするんです。自分勝手になってしまう。いつも自己中心の生き方をしていると
幸せになりません。我をなくすほうが幸せになる。
それは人との関係においても同じです。武道は、この個々の人格を越えたところ、つまり、自己超越につながる
修行ですから。難行ですが、価値ある人生をもたらしてくれる崇高なものです」

岡﨑廣志 弓道範士
「武道というのは、わからないこと、できないことに対して果敢に取り組むのが”武”なんですよ。踏襲するだけ
では武ではないんですね。『武』とは『矛をもって足を使って前進する』という意味ですから、前に進む、技術革新
をしていかなかったら、衰退の道を辿ることになります。ダーウィンが言う、『変わらなければ』生き残れません」

電子版『人間をつくる 武の道、武の心』
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

電子書籍『武の道、武の心』

24 5月

電子版 16名の武道家の貴重なインタビュー集 『人間をつくる 武の道、武の心』

本書は、2005年から2012年までの7年間に、季刊『道』で取材してきた
剣道、弓道、なぎなたの、16名の先生方へのインタビューを一つにまとめたものです。

先生方のほとんどは大正生まれ。
まさに戦前、戦中、戦後と、厳しい時代を駆け抜けてこられたからこその、
言葉の重みが際立つインタビュー集となりました。

先生方の印象に残った言葉をご紹介します。
今回は剣道の先生方8名のお言葉です。

【剣道編】

中村鶴治 剣道範士
「道場というのは、道を学ぶ場所ですから、道場で子どもが育っていけば立派な人間ができるのです」

芳根鋭蔵 剣道範士
「生きるか死ぬかのことを考えたら、姿勢が悪くなるはずがないのです」

羽賀忠利 剣道範士/居合道範士
「子どもたちの頭に焼き付くような剣道を見せてやってほしい」

石原忠美 剣道範士
「稽古とは、最高の一本を求め合うということ」

井上義彦 剣道範士
「目に見えないものを鍛えると、死ぬまで向上できるのです」

森島健男 剣道範士
「剣道家にとって大事なのは、一にも二にも稽古、そして良い師につくこと」

児嶋 克 剣道範士/居合道範士
「勘とは甚だしい力をもっているということです」

藤野圭江 剣道教士
「子どもがどれだけ変わるか、それが自分との賭けなのです」

電子版『人間をつくる 武の道、武の心』
https://www.dou-shuppan.com/ebook/bunomichi/

 

電子書籍『武の道、武の心』

18 5月

『道』208号 連載 茨城ダルク代表 岩井喜代仁さん

◆茨城ダルク代表 岩井喜代仁
連載『今日一日を生きる』

「ダルクと連携を図る 岡山家族会ぴあ」

薬物依存者本人のみでなく、依存者を支える家族とも連携し、
「家族会」という支え合う場を通して、
薬物依存者の回復の道をけん引する岩井喜代仁さん。

今回は、岡山の家族会の設立の状況から現在の様子まで、
岩井さん本人と、家族会代表の方の手記で紹介されています。

そこに綴られる様々な壁や苦労や葛藤は、
すべてのダルクや家族会に共通することと想像できるだけに、
これまで全国に多くのダルクをつくり、家族会を育ててきた
岩井さんの情熱、ゆるぎない信念、そして器の大きさが
ひしひしと伝わってくるのでした。

◎ いわい きよひろ
薬物依存回復施設 茨城ダルク「今日一日ハウス」代表 女性シェルター代表
自身が薬物依存症となり、苦しみ抜いた末にダルクと出合う。以来、救う側へと生まれ変わり、薬物依存に苦しむ子供たちを預かり、共に生きて回復を目指す。

季刊『道』208号

17 5月

『道』208号 連載 写真家・ネイチャーガイド 安藤誠さん

◆写真家・ネイチャーガイド 安藤誠
連載『日常の奇跡』

「エゾモモンガに癒される」

毎号裏表紙に写真エッセイを綴ってくださっている北海道アウトドア
マスターガイドの安藤誠さん。

安藤さんの手にかかると、写真とエッセイから
動物たちの生態はもとより、その魅力、愛らしさ、
人間とのかかわりの歴史、とりまく自然の厳しさなど、
手に取るように伝わってきます。

今回掲載されたモモンガのつぶらな目。
あたかも安藤さんと会話しているかのよう。
思わず引きこまれます。

自然の中の、目に見えないものを見、声なき声を聞く
プロフェッショナルである安藤さんの、自伝エッセイ

『日常の奇跡 ――安藤誠の世界――』

は、安藤さんの写真家として、そしてプロガイドとしての歩みや
揺るがぬ信念が綴られています。

日常の奇跡
季刊『道』208号

道208号 安藤道

14 5月

『道』208号 連載 写真家 野村哲也さん

◆写真家 野村哲也
連載『地球を歩く ~知られざる絶景を求めて~』

「夢の大学開校!」

世界の秘境と絶景を求めて150ヵ国以上を旅している
写真家 野村哲也さんの連載。

常に、「自分の周りが世界で一番幸せになる!」をめざし、
活動している野村さん。

今回は、野村さんが27歳の時に出会い、以来メンターとして
ものの見方、人との接し方、人生の楽しみ方を学んできたという
『天野博物館』の創始者・天野芳太郎の孫にあたる阪根博さん
(南米ペルー在住)を学長とする、オンライン阪根大学の様子を
綴ってくださいました。
(阪根さんには175号〈2013冬〉でインタビューを掲載しています)

阪根大学では、野村さんがこれまで出会ってきた「かっこいい大人」
の中でも、それぞれの分野で突出する力を発揮して、カリスマ的に
活躍している方々を講師陣に迎えていると言います。

コロナ禍にあっても、これまでと変わらぬエネルギーで、自ら行動して
楽しく貪欲に学ぶ野村さんの姿は、それだけで、時代や環境に流されず、
自分の人生を積極的に生き抜くひとつのお手本となっていると思います。

季刊『道』208号

05 5月

『道』208号 連載 作家 山元加津子さん

ありのままの私たち
「いつも、何もかもが大丈夫にできている」

かっこちゃんこと山元加津子さんは、長く特別支援学校や養護学校で子どもたちと接し、
障がいがある子どもたちの理解を広く社会に知らせる活動をされています。

人とちがっても、障がいがあっても、誰だってみんな素晴らしい力を持っていて、
そして人間だけでなく、植物も動物も一つの命を生きている。

連載では一貫してそのメッセージを、様々なエピソードをまじえて発信くださいます。

今号は、なぜかっこちゃんが昔からすべてが大丈夫と思うのか、自ら語ってくださいました。

季刊『道』208号

04 5月

『道』208号 連載 書家 金澤泰子さん

きょうも、いい日
「翔子の幸せ方程式」

一人娘、翔子さんをダウン症児として授かった金澤泰子さんは、
苦悩の日々を乗り越えて、翔子さんを立派な書家に育て上げられました。

今号では、今は35歳となり、一人暮らしを始めて6年になる翔子さんの、
日々の成長とともに、いつも穏やかで誰もが幸せになるほうへと進む
「幸福の方程式」を持つ子さんの、魔法を使っているかのように引き起こされる不思議と、底抜けのやさしさ、寄り添う心が語られます。

季刊『道』208号