16 10月

2014年1月 宇城憲治 講習会・講演会開催 〈奈良・京都〉

2014年1月、宇城憲治師範の実践講習会を開催いたします。

毎年恒例となった学校実践講習会。
ここで学び、また会場でもある奈良県立桜井高校野球部が2013年夏の甲子園で、44年間続いてきた特定の強豪校(3校)にかわって奈良県代表初出場を果たしたことは、皆さんの記憶に新しいことではないでしょうか。

昨年度は、野球関係者のみならず、各種競技指導者・選手、一般教職員、保護者など、二日間で1,000名以上が宇城師範の実践指導を受けました。
今回は、小学生から大学生まで、また教員・保護者・各種競技指導者の方など、どなたでも御参加いただけます。

11日(土)は奈良県立桜井高校にて、学生(小・中・高・大学生)および一般(保護者・指導者・教員)を対象に、午前と午後にわけて行なわれます。
12日(日)は、京都烏丸コンベンションホールにて、小・中学生の親子と一般(保護者・指導者・教員)を対象に行なわれます。

皆様お誘い合わせのうえ、是非ともこの機会にお越しください。

今日本は、人間力が低下しエネルギーを失い、社会全体には耐える力も希望もなくなっているように思います。そういう状況下にあって、今まさに日本は大きな転換期にあります。
それには、私たち一人ひとりが今以上に進歩・成長することです。
今、大切なのは、知識偏重の理屈ではなく、心ある「身体先にありきの実践」です。
本実践講習会で体験する、不可能が可能となる理論と実践は、
まさに今の時代を生き抜く原動力となります!

― 不安定な時代を生きる 子供たちのために ―

2014年1月

宇城憲治 講習会・講演会

【詳細・お申し込み】

学校実践講習会〈学生・一般対象〉 >>>> 【詳細・お申し込み】
1月11日(土) 午前 9:00~11:00
[参加対象] 学生(小学生・中学生・高校生・大学生)
         一般(保護者・指導者・教員)

学校実践講習会〈指導者・教師塾〉 >>>> 【詳細・お申し込み】
1月11日(土) 午後 12:30~14:30
[参加対象] 指導者・教員のみ

京都講演会 >>>>>【詳細・お申し込み】
1月12日(日) 14:00~16:00
[参加対象] 保護者・指導者・教員/小・中学生の親子

03 10月

小久保裕紀氏 野球日本代表 新監督に

日本代表「侍ジャパン」新監督に、元福岡ソフトバンクホークス 小久保裕紀氏が就任されました。

小久保氏には2012年7月号の『道』173号で、宇城憲治氏との巻頭対談という形で本誌にご登場いただきました。

当時、まさに小久保氏がソフトバンクホークスで2000本安打を達成されるという時でした。

小久保氏は、8年前より宇城憲治氏に「心と体を一つにする身体の本質的な使い方」の指導を受け、さらに武道家、企業家としての宇城氏の妥協のない生き様に多くの影響を受けてきました。

173号の対談のなかで小久保氏は、こう語っています。


 礼儀の大切さを僕は忘れていて、
 宇城先生と出会って
 また気づきを与えてもらえたんですね。

 小学校の時は挨拶もきちんとしていたし、
 礼儀だって絶対あったんですよ。

 ところがある時期から、
 とにかく「野球がうまくなりたい」
 「プロになりたい」ということだけになってしまって、
 そういうことが薄れてしまうわけですよ。

 それでプロに入って、
 先生との出会いがあって、はっと気づいて
 また原点に戻れたことは、
 ほんとうに感謝しています。

小久保氏は昨年、自身の野球人生をつづった著書『一瞬に生きる』の「終わりに」においても、

「グランンドで一礼するようになったのは、
 グラウンドは道場だという意識からきたもの。
 常に『ありがとうございました』の感謝の気持ちをもっている。
 このことを宇城憲治先生との出会いに学んだ。宇城先生との
 出会いで私は野球に関してより謙虚になれた」

とつづっています。

今月発刊される季刊『道』178号において、宇城氏は連載「気づく、気づかせる」で、侍ジャパンのことに触れられ、

「『侍』と名乗るならば、ガムをグランウンドでかむのはやめるべきだ」

と書かれたところでしたが、時を同じくして小久保氏の就任のニュースが届いたのは、偶然とは思えないことでした。

人一倍真剣で「侍」の心をもつ小久保氏に、多くの野球ファンはもとより、これからの日本を背負っていく子供たちへの勇気あふれるメッセージを伝えていっていただきたいと願っています。

19 4月

書家・金澤翔子さんの専門美術館が銀座にオープン

NHK大河ドラマ「平清盛」の題字提供、東大寺での個展開催などにより、その名を広く知られる存在として活躍の場を広げてきたダウン症の書家 金澤翔子さん。
季刊『道』166号で登場していただいて以来、その後に始まったお母様 泰子さんの連載でも毎回深い感動を与え続けてくれています。

そんな翔子さんの作品と常に対面できる空間を提供出来るようにと、今年2月、美術館の設立が決まりました。
場所はアクセスのよい銀座2丁目、リニューアルした歌舞伎座のすぐ近く。
ポストカードやマグカップなどのグッズもあります。



 銀座金澤翔子美術館
 http://www.shokokanazawa.net/index.html

 開館時間:11:00 – 19:00
 休館日 :月曜日
 入館料 :一般¥500

08 4月

季刊『道』 176号 ロングインタビュー 杖心会 松井健二

4月20日発売 季刊『道』 176号(2013春号)

テーマ 「人は愛情と信頼に生かされている」

【ロングインタビュー】

  師につくし 自己を磨き 人を育てる 
  武術で得た人間哲学
  

  松井健二 神道夢想流杖心会 主宰
         全剣連杖道 範士八段

   人情、血の熱さというものが伝わらなくなっている。
    失敗のない人間は、ひょろっと育って、
    何かあったら倒れて終わりです。 

戦中の疎開、戦後復興、そして高度経済成長を第一線の企業人として走り抜ける一方で、
神道夢想流杖術に出合い、師につくす修行のなかでその感性を磨いてきた松井健二氏。
その目には、今の日本人があまりに人間らしく生きていないと映る。
人への想い、見えないものを感じる力、自然への畏敬の念――。
自らの師への想いを軸に、若者たちへのメッセージをいただいた。

 *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

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05 4月

季刊『道』 176号 巻頭対談 よしだみどり VS 宇城憲治

4月20日発売 季刊『道』 176号(2013春号)

テーマ 「人は愛情と信頼に生かされている」

【巻頭対談】

  吉田松陰が獄中でつかんだ教育の極意
  幕末の人間力を語る

  よしだみどり 作家・画家
        VS
  宇城憲治 武道家・UK実践塾代表

作家であり画家のよしだみどりさんは、イギリスの文豪スティーヴンスンが、吉田松陰について「生きる力を与えてくれた日本の英雄」として最初の伝記を書いたことに驚き感動し、その経緯を著書『知られざる「吉田松陰伝」』に著します。幼くして山鹿流兵学師範を継ぎ、心身両面において今では想像もつかぬ厳しい教育を受けた吉田松陰。この明治維新の原動力となった松陰や多くの志士たちを生んだ土壌はどこからくるのか。当時と今との人間力の違いとは。『気でよみがえる人間力』の著者でもある宇城憲治氏と、幕末に見る日本人のエネルギーについて、縦横に語っていただいた。

 *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

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25 2月

『道』完売号を電子版でご購入いただけます

季刊『道』バックナンバーで完売となった号を、「シナノブック ドットコム」で電子版としてお求めいただけるようになりました。

対応端末: PC, iPhone, iPad, Android

162号162号(2009年秋)
特集:動く人間をつくる
[特集]
 人生は、行動実践先にありき
  ― 近藤 亨先生の偉業をこの目で
[対談]
 先に「やる」その覚悟が人を動かす
  アルピニスト 野口 健

 購入ページ:http://www.shinanobook.com/genre/book/2191

164号164号(2010年春)
特集:気づき、立ち上がる時
[対談]
 日本の心と歴史文化をガラスアートに込めて
 ガラス工芸作家 黒木国昭
[会見]
 みんな翼をもっている ― 愛の歌のメッセージ ―
 歌手ミネハハ

 購入ページ:http://www.shinanobook.com/genre/book/2192

166号166号(2010年秋)
特集:目に見えない力
[対談]
 目覚めよ 日本人の底力!
 サッカー日本代表前監督 岡田武史
[会見]
・時速900キロの集中力と決断力
 元日本航空機長 危機管理専門家 小林宏之
・あふれる真心と愛
 ダウン症の書家・金澤翔子を育てた母 金澤泰子

 購入ページ:http://www.shinanobook.com/genre/book/2193

価格は、各1,000円(税込)です。

ご利用には「シナノブック」への会員登録等が必要となります。
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をよくお読みの上、ご利用ください。

08 2月

宇城憲治 講演・実演会 を開催します 〈6月・9月〉

昨年9月2日、エレクトロニクス分野の技術者・経営者として活躍する一方で武道修行を積んでこられた宇城憲治師範による「人間力の根源・気」をテーマとした講演・実演会を開催いたしました。

大変な好評を博し、

「実際に自分の中にある気の力を体験することができ、貴重な経験ができました」
「実演会では、日常への多くのヒントを頂きました」

といった感想とともに、講演会をまた開いて欲しい、別の地域でも開催して欲しいというご希望をたくさんの方から頂きました。
皆様のご希望に応え、本年は大阪と横浜の2会場で講演・実演会を開催いたします。

宇城憲治師範が書籍やDVDで示された気の事象の実際を体験したい方
また宇城師範の定期セミナー「道塾」にはなかなか参加できない、
あるいは「道塾はどんなことをやっているの?」という方にも最適なイベントです。
ぜひこの機会にご自分の身体で経験してみて下さい。


宇城憲治 講演・実演会

 【潜在能力を引き出す気とは何か】

  第一部 12:00~13:30 講演会
  第二部 14:00~15:30 実演会(宇城師範による型演武もあります)

大阪会場
日 時:2013年6月29日(土)開演12:00
(受付開始11:30)
会 場:大阪産業創造館(イベントホール)
参加費:4,000円
定 員:260名

横浜会場
日 時:2013年9月23日(祝・月)開演12:00
(受付開始11:30)
会 場:神奈川県民ホール(小ホール)
参加費:4,000円
定 員:430名

[2013年 宇城憲治 講演・実演会 詳細・お申し込み]

[昨年2012年9月の講演・実演会レポート]  [来場者の声]

01 2月

大鵬親方 国民栄誉賞に

1月19日に亡くなられた第48代横綱 大鵬・納谷幸喜氏に、国民栄誉賞が授与されることが決まったそうです。

未だ破られない32回優勝、「巨人・大鵬・玉子焼き」と子どもが大好きなものの一つに数えられ皆に愛されたのは、ただ「強い」だけではなく、その裏に優しさ、いたわり、真の愛情があり、横綱だからこそ謙虚な姿勢を持ち続けたからこそということを、季刊『道』156号での宇城憲治氏との対談で語ってくださいました。
 両氏の対談の一部を、紹介いたします。



「もう一丁! その厳しさが育てる 越える力」より

納谷
 ・・・私は130キロぐらいありますが、四股では重心をぐうっと片足に130キロ乗せる。それからガーッと足を上げて筋を伸ばす。そうやって片足でバランスを取っているわけですよ。これを200回から250回やる。反対側もやる。そうしたら片方に130キロですから、両方で260キロ。それぐらいの体重の相手に来られても持ちこたえるものを作っているわけです、バランス感覚を。丸い土俵を回りながらね。すると怪我も少なくなるし。

宇城 相撲にある伝統の稽古こそが相撲に必要な身体を自然と教えているわけですね。

納谷 基礎の基本はそうなんだね。それをしっかりとやって、またぶつかり稽古で押す。下から目を見て相手に当たる、苦しくて本当に息があがりますよ、だけど息があがっている時はまだ力があるから、「もう一丁来い、もう一丁来い」と。本当に苦しいけど、それでも「もう一丁来い」と。そうやって最後の力を振り絞らせますよ。そうしたら、私も「よくやった」と。それが全部身になるわけですよ。苦しい時に。
 やっぱり、しんどいからってこれでいいとやめたら、それ以上絶対上に伸びていかないんですよ。それを乗り越えていけば、出世していくわけです。

この丸い土俵が大学以上だ
何でも教えてくれる

宇城 限界を知る、知ったらもう一つその上に挑戦する。そういうことを「もう一丁来い」と言って体を通して教える場は、本当に大事だと思います。

納谷 私は相撲しか知らない相撲馬鹿です。私はよく「馬鹿になれ」と。相撲取りでいい子ぶっていろんなことに関わっちゃ駄目だよと。
 お前がこの相撲社会で生きるなら、この丸い土俵が大学以上だ。何でも教えてくれるぞ、と。
 「このなかに何でも埋まっている、それを掘り起こすのがお前だ」と言っている。だから馬鹿になる時も必要だよ、と。自分のプライドも捨てなきゃいけない時もあると。横綱だから胸だけ出していればいいのではなくて、頭を下げなきゃいかん場合もあるぞ、と。それを乗り越えてこそ、人は「よくぞやった」と言ってくれるよ。
 最近、私もそう言えるようになりましたからね。昔はそういうことをいろんな大人が言ってくれたものなんです。ところが今、言わなくなった。だからいろんなものがどんどんどんどん廃れていく。

宇城 本当に大人がそういうことを言わなくなりましたね。ましてや歴史ある相撲の世界には厳しいしきたりがある。相撲界は、日本の縮図でもあるわけで、規範になってもらいたいですね。特に相撲のような伝統は、一回崩れると元に戻るのが厳しくなる世界ですよね。

納谷 相撲社会に昔の良きものがいろいろある。規律が厳しいからこそ、みんなが相撲は素晴らしいと言って観てくれていたわけですよ。ところが今は、相撲社会が一般社会に入りこんでいる。お客さんに来てもらうためには、いろんなことをしなきゃいけないけど、一般社会の風潮に合わせすぎたら駄目なんです。意味が違うんです。やっぱり惹きつける何かがなきゃ。・・・

  *     *     *

今、相撲界でも、スポーツ界でも、指導のあり方が問われています。
本当の指導とは、人を育てるとはどういうことかを、教えてくださる対談でもあります。

掲載号 季刊『道』156号(2008春)

宇城憲治対談集『大河にコップ一杯の水 第2集』にも収録されています。
[詳細はこちらです]

26 12月

『はだしのゲン』作者 中沢啓治先生の思い


戦争は絶対にだめ 

戦争ほど悲惨なものはない 

戦争せずに世界中と 

仲良くやっていける若者に育ってほしい  

漫画家 中沢啓治先生が亡くなられました。
季刊『道』では2009年の夏に161号でインタビューをさせていただきました。
体調もあまりすぐれませんと言いながらも、被爆体験と戦争が市民にもたらす苦しみを語る先生の目の光、声、姿勢はとても力強く、中沢先生の描かれた「ゲン」は、本当に先生の分身なのだと感じました。


 8月6日の空は真っ青に晴れ上がっていて、中国山脈がきれいに見えていました。そこをB29がすーっと僕らの上空に向かってきたのです。それを見つけた僕は、あれはB29じゃないか、と。おばさんも見上げてね、「ああ、そうだね、B29だね。おかしいね、空襲警報のサイレンが鳴らないね」って、ふたりでボーっと空を見上げていたんです。飛行機雲が後方にずーっと消えていった。しばらくすると、白を中心にして周りが青白い、リンが燃え狂ったような色をした、外輪が赤とオレンジを混ぜたようなすさまじい火の玉がばーんと目に入ってきたんです。その光を見た瞬間から、一切記憶がないのです。その光だけが網膜に焼き付いています。

 気がついて目を開けてみるとあたりは真っ暗なんです。「あれ、さっき真っ青な空があったのに、いつのまに夜になったのかな」と思ってね、それで顔をぐっと上げると、材木から出た五寸釘が顔に刺さっていて、ぎぃーって皮膚が裂けて鮮血が流れ出ました。
 気が動転していて、起き上がろうとすると、背中にレンガだの木切れだの破片がたくさん乗っかっている。学校の塀が斜めになって僕に圧し掛かっていたんですね。僕は夢中で背中にあるものを跳ね除けて、塀の下から這い出した。ふと周りを見ると、目の前にいた同級生のおばさんが、電車道の反対側まで吹き飛んでいる。その時の光景がいまだに目に浮かぶんです。

 そのおばさんは真っ黒だった。髪の毛は黒人のように縮れていて、全身真っ黒、だけど目がぎらって光っていて、僕のほうをじっと見ていた。
 1メートルの差で違っていたんですね。僕は学校の塀があったから熱線を避けることができた。おばさんは真正面から光をあびて、爆風とともに吹き飛ばされたんですね。
 その時、そのおばさんに呼び止められなかったら、僕は完全に門をくぐって運動場にまで行っていた。そこには遮蔽物は何もないですから、確実に真っ黒焦げになっていたと思います。

中沢先生は、原爆投下後の惨状や、家族を焼かれた悔しさ惨さ、逃げ延びたあとも襲い掛かる差別などの苦しみ、そして原爆への怒りを『はだしのゲン』に込め世に出すまでを、一気に語ってくださいました。
お聞きするだけでも辛く、何度も胸が詰まるものでした。

中沢先生がインタビューの最後にくださったメッセージを以下に抜粋いたします。
今、そしてこれからを生きる者が、しっかりと受け止めなければならないメッセージではないでしょうか。

中沢先生のご冥福を心よりお祈りいたします。


 とにかく戦争はだめだ。どんなことがあっても。どんな屈辱をあびようが何しようが、絶対に戦争はいけん、戦争はしちゃいかん。お互いに話し合いで解決していく。生意気だからやっつけろとかそういう発想じゃいけない。戦争だけはどんなことがあってもしちゃいかん。これはもう、僕らがいやというほどその苦しみを味わったんだから。

 日本憲法というのは、僕らが戦争で苦しみのたうちまわって手にしたもの。東京はじめ日本列島ぜんぶ焼け野原になって300万人以上というすさまじい数の人が死んでいる。その上でやっとあの平和憲法というものを手にしたんだ。だからあの憲法はどんなことがあっても守らなくてはいけない。もうこれは、次の世代のその次の世代の人にも、次々にこの日本の憲法を守っていくようにしなければならない。
 おしつけの憲法だと言っているけど、あれは日本人は認めたんだから。すばらしいもんだ、世界の誇りにすればいいんです。
 何があっても戦争という手段は絶対使ってはいかん。そのことを日本人はね、世界に広めていかねばならないのです。

 (自殺者が年3万人を超える現状について)情けないな、と思うね。なんで自殺するんだろうって思う。僕らが経験したような悲惨な状況のなかで自殺を考えるのならわかるけど、僕なんて一度だって死にたいなんて思ったことがない。「生きたるぞ! 徹底的に生きたるぞ!」って思ってた。中傷されたって? 意地悪された?軽い、軽い。そんなの目じゃない!しっかり生きてけ!
 歌にもあるでしょう、「生きてりゃいいさ」って(笑)。本当にあれはまったくだと思う。生きてればいい、生きていれば必ずいいことがあるし、楽しみもある。どうせ寿命がきたらみな死んでいくんだから、自らの手で死んでいくなんてとんでもない。しっかり生きろと言いたい。

 麦のようになれ。
 麦は寒い冬に芽を出し、何回も何回も踏まれる。踏まれた麦は大地にしっかり根をはって、まっすぐにのびて豊かな穂を実らせる。
 そういう生き方をしっかりせい。今は本当に幸せだと思います。米のめしが腹いっぱい食えるだけでも幸せですよ。

(「踏まれて育つ 麦のように強くあれ」 季刊『道』161号より)

13 12月

新刊『つよい子に育てる躾』 実践報告・感想

宇城憲治師範の新刊『心と体 つよい子に育てる躾』で紹介する検証の実践報告をいただきました。

少年サッカークラブに月1回程度、メディカルスタッフ兼技術コーチとして顔を出すというTさんは、「最近は、しなくてもいいような怪我をしている子供がいるので何かいい方法がないか」と思っていたそうです。そこで早速、躾を通して『つよい子』になってもらおうと、本書を使い、練習日の一日を実践にあててくださいました。
その様子の一部が先日いただいた投稿動画です。

 第1章「作法で身体が強くなる」より
  「靴をきちんと揃えるとこんなに力が!」
 第2章「心の状態で身体が強くなる」より
  「こちらへどうぞ の驚くべきパワー」

今回は、体験した子供たちのうち小学校6年生の感想を送ってくださいました。

身体で素直に受け取って、そのまま日常に取り込もうとする姿勢に子供の「速さ」を感じます。


●あいさつ、くつならべなどで対抗する力が変わるのがどうして?と思ったけれど、礼儀正しくすれば力が入るということがわかった。
人が見ていると強くなり見ていないと弱くなるという所で、サッカーのベンチも心が一つということといっしょということが分かった。

●クツはちゃんとそろえる、あいさつはしせいを正しく心をこめる。人に対して気持ちを込めて案内する。
僕はこの練習で、人や物に対しても気持ちを込めてやることをちゃんとやろうと思った。

●あいさつの礼儀。あいさつをしっかりとピシッとやるかやらないかで、体が強くなったり弱くなったりすることを学んだ。
しっかりあいさつをしないと後ろから押されるとすぐ倒れるのが、しっかりとあいさつをしたらたえられた。

クツを脱いだ時の礼儀。家に帰ってきて玄関でクツをぬいでそのままにするか、きちんとクツをそろえるかで強くなったり弱くなったりする。
ぼくは家に帰ると10分の4ぐらいしかクツをそろえていなかったから、次は毎回きちんとそろえていきたいです。

飲み方の礼儀。ペットボトルや水筒をそのまま飲まずに、一回コップにうつしかえてから飲むと強くなる。これは家でしかできないので家でやってみる。

ボールのおき方の礼儀。集合がかかった時、朝礼台の下にボールを入れる時、投げたり、けったりするよりも手でしっかりと置くと強くなる。
これは練習の時、すぐに実践できるのでやりたい。
今日はサッカーの練習はしなかったが、とても勉強になった。しっかりと全てを実践しないといけない!

●生活の中で体を強くする方法『本当に実践した』
・うそをつかない
・先の事を考えて行動する。ぬいだくつをキレイにおくなど。
・感謝の気持ちで礼儀正しくあいさつし、生活をすると、気持が楽になり思いが強くなる。
 例えば、ゴール前でパスをもらったら『やばい、ゴールを決めなきゃ』になるが、『ナイスパス、あとはオレが決めるだけ』だと気持ちが楽になった。
 あと、PKの前の時にここまでできたのはみんなのおかげだ『ありがとう』と思って決めると、気持ちが楽になるしボールに気持ちが乗る。
・物を大切にする。丁寧にあつかう。
・ちゃんと応援する。応援されている人は体が強くなりがんばれる。
・道案内をていねいに。『あっちにあるよ』じゃなくて『こちらです』と自分もつきそう。
 こんな事をやるとサッカーもうまくなるし人間的にも良い人になれる。だからちょっとしたことでもていねいにやるようにする。

●あいさつの大事さ、ボールをしっかりとおく理由、チームメイトを見守ってあげる。
飲み物の飲み方、PKのけり方、クツをしっかりとおくという事を教わった。
あいさつをしっかりするだけで体が強くなるということを毎日先生・大人・コーチにやろうと思った。
今まであいさつやくつ、ボールのおき方などなにもやっていなかったから、
これからは毎日しっかりやっていき、サッカー部のだれかがやっていなかったら注意していく。

●礼儀の練習をして本当の数字を言うと手に力が入り、うその数字を言うと力がぬけてビックリした。
くつをバラバラにすると力が入らなくて、くつをそろえると力が入るので、毎日くつを並べないといけないということがわかりました。
ボールをしっかりおかないと力が抜けて、ボールをしかっり置くと力が入るので、ふだんボールをきちんとおかなといけないという事がわかった。
あいさつをきちんとやらないと力が抜けて、あいさつをきちんとやると力が入った。あいさつもちゃんとやらないとだめということがわかった。
日常生活すべてきちんとやらないといけないという事がこの練習を通してわかった。
サッカーも同じという事がわかった。

●うそをつく一人、つかない一人が立ち、もう一人がその背中を押す。押す前に「1+1」などの足し算をだす。うそをつくとたえられなかったけど、うそをつかないとたえられ不思議に思った。
クツの脱ぎ方で同じようにくつをそろえるのとそろえないのとで、たえられたりたえられなかったりして、ふだんの事なのでビックリした。
人が見守るとつよくなるということを感じた。応援は大事だということがわかった。

●一番教えてもらって良かったのはPKの時に感謝してPKをけると決まることが分かった。
これからもPKをける時や普段の時にクツを並べることなどを実践してみたいです。
PK以外にもチャンスにも使えると思ったので日ごろから感謝の気持ちを持つことは大事だと思った。
クツを並べることやボールを手で置くことによって体が強くなったので、これからも続けたいと思います。
ペットボトルじゃなくてコップで飲むことやくつをきれいに並べること、またあいさつは日ごろからからできる事なので、これからも体をきたえていきたいと思いました。
これからは教えてくれた色々なことを意識して生活したいと思います。

●あいさつの大切さ! 
今日はサッカーをやらず『あいさつ』『整とん』『気持ち』の事を教わった。
あいさつをする時としない時との違いで実験した。普通にしっかりとあいさつする時は、『力』にたえられるのにしない場合は耐えきれなかった。まるでマジックのようだった。
それはサッカーと同じでちゃんとあいさつすると『力』が入ってだらけないでできると思った。だから特に1、2、3年生にはしっかりあいさつをしてほしい。

整とん!
クツをきちんと並べているかの実験でならべた方が最初のやつと同じで『力』がよくでてやれた。
でもやらないでバラバラでやると『力』が全然でなかった。凄い不思議でビックリした。

気持ち!
PKで気軽にけれる方法で蹴る前に『ありがとうございます』というのを聞いて家の前でやってみたら気軽にけれたから本番でける機会があったらそれをやって気軽にけりたい。

●礼儀・マナーについて
ふだん何気なくやっている靴のおき方やボールのおき方は間違っていてきちんと並べたり、しっかり手で置くと心が強くなるということがわかった。
明日からそれを実行する。年上の人にはきちんとあいさつをしろと言われていた理由が今回分かった。
今僕たちがサッカーをできているのはお母さん方やコーチがいるからだと思ってPKをけった時はすごく楽でした。
ただサッカーをやるだけではなくコーチやお母さん方に感謝してやることが大事なんだなと思った。
ふだんの生活と態度が悪いとなにも強くはならないけど、きちんとした生活や態度をしていれば心も体も強くなるんだと思った。
今サッカーを教えてくれているコーチや毎日世話をしてくれるお母さん方に感謝して生活することが大事なんだなと思いました。

(実践をしていただいたTさんの感想です。)
●この本を読んで、当たり前に言っていたことの本当の意味がわかりました。
これを知っているのと知らないのでは子供を躾ける重み、深さが全然違います。
そして自信を持って自分の子供以外にも注意をしていけると思います。
自分の子以外には無関心、悪い事をしている子を見て見ぬふりをしない大人になっていこうと思います。
それが人と人とのつながりを深めていくように思わされた本でした。
なので、このことを一人でも多くの子供、そして親御さんに知って頂けるように行動をしていきたいと思います。

小学生に伝えてみて感じた事は、その場でやっていてみんな驚きと不思議な感じをもち、なんで?なんで?の声が飛び交っていました。
初めはボールを使ってやる練習をしないと言った瞬間は、みんな不満そうな顔をしていたのですが、『1+1は?』をやった瞬間にみんなの目が一瞬に変わったのがすごかったです。

子供は疑いの目ではなく、その場で起きた事実を素直に認めて自分たちでもやってみたいという気持ちがいっぱいで、「じゃあみんなでやろうか」といった時の瞬発力はものすごかったです。
強く押さなくて、「違いを感じてね」といった時も、初めは同じくらいの強さで押していたのですが、段々と押す力が強くなっていき、どのくらいまで耐えられるかを自分たちで考える柔軟さ、探究心は本当に見ていて凄いなと感心してしまいました。

自分の伝え方も上手くできなかった部分もありますので、これからもこの素晴らしい『躾』を広めていくためにも、自分の指導力を高めていかないといけないと思いました。
子供を指導していく立場の人間がいかに大切か、子供たちに多大な影響を与えているかそんなことが感じられました。
少しでもこの輪を広げていけるようにしていきたいと思います。

みなさん、ありがとうございました!
感想に書かれている通り、毎日実行して身につけてもらえたら嬉しいです。

『心と体 つよい子に育てる躾』 詳細・ご注文はこちらです。