『道』205号 連載 岩井喜代仁 「今日一日を生きる」
「自由の中で生きる 茨城ダルクの今」
ダルクは、薬物依存者が社会復帰を目指すリハビリ施設です。
『道』で毎号連載をいただいているのが、自らも薬物依存回復の道を歩みながら一人でも多くの仲間の回復を願い、各地にダルクを開設してきた岩井喜代仁さんです。
岩井さんは元やくざ組長で、麻薬の密売人をするも、自身が23歳から17年間覚せい剤を使って薬物中毒になり、ダルクにつながったご経験をお持ちです。
今回は、そんな岩井さんご自身が代表を務める茨城ダルクについて語っていただきました。
現在ほとんどのダルクはNPO法人や社会福祉法人として活動しているそうですが、茨城ダルクは、いまだ法人化をせずに活動を続けています。経営的には法人化することで運営が安定するので推奨されるなか、なぜ岩井さんが今なお法人化を拒んでがんばっているのか、そこにある切実な事情、思いがつづられています。
そこにあるのは一人でも多くの仲間を救いたいという
岩井さんの切なる願い。
ダルクがあったからこそ、人生を救われた、命を救われた人がたくさんいます。
岩井さんを「おやじ」と呼び、自らの足で立つことができた方々の手記も毎号掲載しています。岩井さんが薬物からの再生だけでなく、人間再生への道を切り開いておられる様子は、毎回感動です。