『道』205号 巻頭対談 野村哲也・宇城憲治
<時空を超える人間のエネルギー
―「気」でひもとく、古代の不思議と偶然の必然 ―>
今回の巻頭対談では、本誌で『地球を歩く』を連載いただいている写真家の野村哲也さんにご登場いただきました。
野村さんには、『道』179号で一度会見インタビューをさせていただいていますが、ご両親の育て方がとてもユニークで、野村家には10歳になったら必ず一人旅にでなければならないという法律があり、野村さんは10歳から一人旅を始め、18歳までに47都道府県すべてを旅してまわったそうです。
野村さんはその後、世界で旅するようになり、いまや、南米や極地など世界150以上の国々に被写体を求め、世界を舞台に活躍されています。
秘境や絶景を求めて世界をかけめぐってきた野村さんのその感性は、本当に鋭く、細やかで、温かく、そして何より、愛に満ちあふれています。
そんな野村さんは、今回宇城先生と対談するにあたり、ある質問を用意されていました。それが本文中に詳しく語られている、写真を撮る際の不思議な体験についてです。
とくに南米に行き出してから、様々な偶然や奇跡を体験するようになったそうですが、たとえば、カメラを構える野村さんと自然の境界線が消え、無意識のなかで写真を撮るご自身がいるのだそうで、そういう時は、必ず、これまでにないような珠玉の写真が撮れているのだと。
気の世界を探求し自分自身はもちろん、第三者にもその世界を示すことができる宇城氏は、「そこには気の法則性があり、すべてと調和融合を可能にする気のエネルギーは、心が差となって起こる」と語っていますが、野村さんのスピードある感性で宇城氏の気の世界がぐいぐい引き出されていく様には、思わず引き込まれていくものがあります。
対談では、そうした野村さんの不思議体験についてや、世界の古代遺跡の不思議について、そしてその先にある、人間のパワーについて、縦横に語り合っていただきました。
対談は、様々な気の実証を、野村さんが体験していきながら行なわれました