『道』201号 宇城憲治 「気づく、気づかせる」
今回の号は「教育」がテーマですが、
今の「おかしい」ではすまされない乱れきった社会の現状は、すべてこれまでの社会の仕組みや教育が今ある社会を築く人間をつくりあげた結果だと、宇城氏は説きます。
そういう現状のなかで私たちは何をすべきなのか。
過去も未来も「今」という連続によって生み出されている。
今の中に過去も未来もある。
未来を変えようと思ったら「今」を変えるしかない。
では、その「今」を変えるとはどういうことなのか。
宇城氏は、「今」の状況が変化すれば、次の展開が明確に変化することを目に見える形で体験することで、
今と過去と未来が同時につながっていることが実感でき、そしてそれが、「今」を変化させる原動力となるとしています。
今回の連載では、その実例の一つとして、一本の帯を左右同じ人数で引っ張り合うという検証を挙げています。
普通に引っ張り合ったら勝負のつかない状況で、
引っ張り合う前に、片方が正座をし、片方が体育座りをする。
・・・・すると、
正座をしたほうが格段に強くなっています。
正座をするという「今」が、「強い」という未来をもたらしたのです。
宇城氏は、こうした検証を踏まえ、記事の後半では、理論理屈でなく、人を変化に導き、幸せにするエネルギーこそ「技術」であり、気はまさに人間を豊かにする技術であると説いていきます。