〈追悼〉 井上強一先生
去る12月23日、元合気道養神館館長であり、警視庁名誉師範である井上強一先生が永眠されました。享年82歳。
井上先生は1955年、中央大学に在学中に、設立されたばかりの合気道養神館へ入門し、植芝盛平開祖の直弟子であった塩田剛三館長より指導を受け、稽古体系の基礎作りに貢献されました。
1970年からは武術教官として警視庁に入庁、1996年まで婦人警察官、機動隊員に合気道を指導し、定年退職後、第二代養神館本部道場長に就任。その後2002年6月より2007年まで養神館館長を務め、2010年合気道親和館の館長を経て、2014年6月からは合気道日心館を設立し、指導にあたられました。
師である塩田先生が常々「合気道は70歳を過ぎたら本当に楽しくなるぞ」と言われていた通り、70歳を過ぎてますます活躍の場が広がり、弊社主催のイベントや執筆で長く弊社とお付き合いただきました。
ラスベガスで開催した2002年、2003年のAIKI EXPOには、招待師範の一人として指導いただき、また『合気ニュース』創刊30周年記念に開催した「友好演武会」(2004年)では演武をご披露いただきました。
また、本誌の前身『合気ニュース』では、「師の教えを活かす」というテーマで、師に学ぶ意味や心構えを、また季刊『道』になってからは、「基本を守る」というテーマで、武術の基本を日常の基本にまでつなげて、人生のあり方を厳しく説いていただきました。
以下に2007年に行なった単独会見を公開し、井上先生の合気道への想い、修業への想いをお伝えいたします。
井上先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
「自然体が生む 合気即生活」
井上強一 養神館合気道九段範士
(季刊『道』2007年 153号掲載)
(「オンライン記事」より。しばらくの間、無料公開いたします。)