季刊『道』 156号(2008年春)
● 毎号、心待ちにしています。中身が生きていて、心をこめて作られている本物の季刊誌だと思います。いつもうなずきながら読んでいます。繰り返し読むと奥深さが見えてくる記事が多く、いつまでも購読したいと思います。
(茨城 自営 38歳 男性)
● 毎回、内容が充実していて素晴らしいと思います。しかも、号ごとに中身がレベルUPしているのが凄い!一生保存して次の世代にも残せる雑誌だと思っています。俗悪な雑誌が多々あるなか数少ない真実・真理を載せた刊行物なので末永く存続して欲しいと思います。
(茨城 会社員 41歳 男性)
● 毎回どの記事を読んでも魂がふるえ、感動し、涙します。『道』に書かれていることは真実であると自分の中で確信しています。
(東京 高校教員 42歳 女性)
● 前回に続き、今回の特集も私の心に鋭く突き刺さりました。何故なら今の自分に欠けているものばかりだからです。今までの私は目の前の壁から逃げていた? 乗り越えた事がないから、乗り越えた時の充実感なり、何かを達成した時の喜びを経験した記憶があまりありません。
そんな自分が大それた事は言えないのですが、前回の特集「やりきる心」と今回の特集「越える努力」も共に、忍耐なりそれを成し遂げる強靭な意志が必要なのではないでしょうか。
強靭な意志も決して一人で獲得できる物ではなく、周りの多くの人達の支援があり、本人が努力を惜しまずそれに報いる。その積み重ねがどんな壁でも乗り越えられる強い精神を作るのではないかと勝手な解釈をしてみました。職種、仕事の内容が違っても、仕事に取り組む姿勢なり心構えは変わらない筈です。
どんな仕事も楽ではありません。またいつも順風満帆に物事が運ぶ訳ではありません。必ず誰もが壁に突き当たり、それを乗り越えられる勇気があるか試されている。でも大多数の人は目の前の壁から逃げない、それを乗り越える為に日々努力しているように見えます。
(神奈川 無職 55歳 男性)
● 今号の大鵬親方のお話からは国技としての相撲がもつ伝統の力が感じられました。身体の鍛え方、心の持ち方、礼儀作法など生きるための基本が伝統の中に組みこまれている。
「この丸い土俵が大学以上だ。何でも教えてくれるぞ、と。『このなかに何でも埋まっている、それを掘り起こすのがお前だ』」と。人を育てるということはそういう埋まっているものに、人が気付いて自分で掘り起こすように仕向けるということなのでしょう。掘り起こすのはあくまで自分であって、他人ではない。その気付きを与えてくれるのが鍛練の場である稽古であり、親方の言うように「馬鹿にな」って、子供のような素直な心を持ち、余計なプライドを捨てて身体で覚えていくことが大切なのだと思いました。
あふれる情報に振り回されることが多い社会の中で、自分にとっての土俵は何か、余計なことを考えず真摯にそこから掘り起こす努力をしているかについて、今回の対談は改めて考えさせられるものとなりました。来号の対談も期待しています。
(宮城 50代 男性)
● 最近、子供が反抗期で私に対してだけは言葉遣いが悪く、私もカァーっとなりつい言い返してしまいます。「何なの、その言葉遣い!」と怒ってしまいますが私に似ているのです。
周りの人達に教えてもらったり、道を読ませてもらったりその場では理解し、すごいなと感動したりもするのに、実際身についてなかったなと思うことばかりです。改めて自分も直しながら、勉強をしていかなければいけないと思いました。
(東京 28歳 主婦)
● 母を亡くし初七日を終え、久しぶりに戻った自宅に『道』が届いていました。どの記事も心にしみ入り、熟読することで心が落ち着きました。又、フワフワと宙を歩いているようだった身体に力が入ってくるような感覚も覚えました。このタイミングは母からの贈り物だったのかなとも思っています。本当に空手と出会っていてよかったと感謝の気持ちでいっぱいです。
(福岡 44歳 女性)
● 春から社会人になりました。同時に学生から興味があった武道を始めようと思い、居合道を始めました。まだ始めたばかりですが、日常と直結しているなと感じるものがたくさん含まれていると感じています。『道』で紹介されている先生たちの話を読んで自分もこうありたいと思い、始めた武道です。文武ともに向上していけるよう、これからも努力しようと思えるのも、この『道』のおかげだと思います。
(神奈川 22歳 社会人 男性)
● 明治神宮武道場・至誠館館長の稲葉稔先生のおっしゃる「時は命―有限なる人生に、志を定め行動せよ」。短いこの一文が心にグッと響きました。いつまでも明日は必ず来るものと思い、目の前のことを先送りしている様な気がします。気がつけば、生きた年数にふさわしいものを身につけてきたのか? そんな反省をしました。
(東京 37歳 針灸師 男性)
● 幼少の頃より気が弱く、運動能力にも劣る私は、そのぶんだけ人より立派になりたい、せめて人並みに自分を誇れる人間になりたいとの憧れを人一倍抱いておりました。そんな私が意を決して「弱者を強くするための武道」を標榜する流派の門を叩くも、以後の人生散々たるものとなり、半ば自暴自棄の日々が10年近く続いております。が、先日当時の先輩を通じて貴誌の存在を知りました。貴誌を購読することによって正しき「道」を歩めるよう、遅れ馳せながら努力する所存です。
(千葉 40歳 アルバイト 男性)
● 日野原重明先生の会見を読んで、この世に与えられた命を大切にし、他の人々への愛と慈しみをもって接し、苦難は成長のための糧として捉え、生きがいをもって前進することを心に刻みました。
(東京 73歳 女性)
● 山野氏は、常人が出来ないような長期的展望を持たれ、また山野氏が自然に、そして時には厳しく顧客を鼓舞する姿勢に感服いたしました。山野氏の人、物に対する姿勢を拝見していると、先日読んだ美術教育概論に紹介されていた一節「芸術は教育の基礎でなければならない(H. リード『芸術による教育』1943年)」を思い出しました。美術教育を、いわゆる「美術の教育」ではなく、よりよい人間の完成を目的とした「美術による教育」としてとらえる考え方は、古代ギリシャからあったそうです。
山野氏の携わられた古民家や和風シャンデリア等の製作物から、また、氏の経営哲学からも「美」が感じられ、まさに「芸術は教育の基礎である」を実感させていただきました。私もこのような「美」を備え、基準とした姿勢を大切に生きていきたいと改めて感じましたし、またそうするための答えが、納谷氏の「しんどいからってこれでいいとやめたら、それ以上絶対上に伸びていかない」という言葉にあるような気がしました。
(広島 37歳 女性)
● 残して活かす。サンワ工務店社長、山野潤一さんの会見記事を読んで、人と人の繋がりの大切さを感じました。山野さんの本気の姿と店を始めたいと夢を持つ人たちの謙虚な姿が、目に見えない形で融合して、一軒の店ができていく、出会いの中で、お互いの心が通じ合い、繋がりができ、成長していく。人間の生きる魅力に改めて気づかされました。
(埼玉 32歳 運輸業 男性)
● 大鵬親方の語る相撲、竹富島の祭り、古民家の木材、個人の命、そのすべてが時間の積み重ねによってできていることが、心に深く染みました。永い時間が育む連綿とした美を見たように思います。こうした歴史の美を見るたびに、小我に囚われることの愚かさを再確認させられます。
春夏秋冬、「道」が届くのが楽しみであり、それでいてどこか怖さというか厳しさを感じるのはこの自戒を感じるためだと思っています。芳香を放つ記事を今後も期待しています。
(千葉 30代 男性)
● 欠かすことなく相撲中継を見ていた亡き父の影響で、声を発することを禁じられて眺めていた横綱大鵬の勇姿を思い出します。「巨人・大鵬・卵焼き」の言葉も、当時の子供達の好物として捉えていましたが、同格ではないことを知らされました。自分ひとりでは何も出来ない、いろいろな方面の方々の教えがあってこそと、日々挑戦する心と何事にも努力したことが結果につながることを教えられました。そして、日本語漢字の素晴らしさも。(東京 73歳 母子寮勤務 女性)
● 毎号、気になった所を何度も読み返すような読み方をしてましたが、今号は引き込まれるように1ページ目から最後まで読みきりました。ずっしりと体に落ちる言葉の数々に勇気を頂いたり、込められた想い、現実の厳しさに身体がついて行けずに疲れるな~と感じながら休み、休み、読みました。話される言葉が文章になり、それぞれの先生のページからは色や音が吹いて来るようなエネルギーを感じました。「道」を読み込むには強い身心が必要だと思いました。その強くなる方法と方向性を示しているのが「道」だと感じました。表紙の赤に「道」と書かれた所から暖かい風が吹いてくる感じがします。その右側の銀色の「Dou」の所からは突き刺すようなエネルギーが吹き上がっている感じがします。気のせいだと思いますが…。
(東京 寮管理人 44歳 男性)
● 納谷館長が巨人と自己を比較して自らを努力家と述べておられるのを読み、大人物はその自己の大きな業績に対してあくまで謙虚であることで、その業績は真に光り輝くものになると思いました。また、家庭の役割に言及しておられる点を考えてみますと、家庭という部分秩序において、その長が伝統に根付く躾を行なっていない現状が、日本の全体秩序の病根を浮き彫りにしているのではないかと思いました。そして、これまで先人の方々が先のことを考えて積み重ねてくださったものに感謝し、そこに学び、そこから得たものを基に、これからの日本を素晴らしい日本へと新生させてゆく努力を、未熟でも自分にできるところから、自分の暮らしの中で積み重ねてゆく必要を実感しました。
(東京 外食産業 52歳 男性)
● 今回、大鵬親方である納谷氏のお話に大変、元気をいただきました。お話になられている内容は厳しい内容で、甘い時代に育った私には心にグサリと来るお話でしたが、不思議と心にスーと入り、「もう一丁!」と努力する人生に向かいたいというエネルギーを沸き立たせていただきました。また、現役時代のお写真を初めて拝見させていただいたのですが、その気品溢れるお姿から、横綱の凄さ、伝統の重み、静かなる気迫というものが伝わってきました。道の中のお話と併せて納谷氏の大きさ、強さ、優しさが伝わってきました。
聖路加国際病院の日野原理事長のお話の中で、「心のなかに磁石をもつことが大事なのです。」というお話に大変感動しました。耐える、苦しい時も自分自身の中に磁石、北極星があれば、進むべき方向が分かる。前が見えない時でも勇気を持って進める。しっかりとした生き方を身につけるためにも自分自身の磁石を身につけることの大切さを教えていただきました。
竹富島の取材記事ではまず写真から住民の方達が心を一つにして祭りに取り組んでいることが、エネルギーとして伝わってきました。人間が心を一つにすることの素晴らしさ、地域の中で人が生きていくことの基本を伝統行事を通じて身につける、学ぶことができる素晴らしい場所だと思いました。都市の中では何でも「面倒くさい」という言葉、考えで他人との関わりをさけるような風潮になっていると思います。けれどもそれにより人間が幸せになれるかといえば決してそうはならないと思います。人の幸せとはなにか、竹富島の人達の笑顔が理屈抜きで教えてくれていると思いました。
(福島 男性)