01 5月

『道』200号 長谷川ひろ子インタビュー「家族の看取りは究極の宝」

『道』を通して出会わせていただく方の中には、交通事故とか災害とか戦争など、何かががきっかけとなって、それまでは考えられなかったような人生を歩むようになった方が多くいらっしゃいますが、今号で取材させていただいた長谷川ひろ子さんもそのお一人で、長谷川さんの場合はご主人の死をきっかけに、まったくの素人ながら、ドキュメンタリー映画監督になられる決意をされました。

200号 長谷川ひろ子薬学博士として多くの末期ガンの人たちを生還させてきたご主人が、自らガンを患い、しかも余命半年の宣告を受けたのが2009年の頃。研究者だったご主人は病気からの生還を信じ、腫瘍の部分がどう変化していくかを長谷川さんにビデオカメラにおさめておくよう頼みます。しかしながら、ご主人は47歳の若さで亡くなられ、長谷川さんは子供たち4人とともにご自宅でご主人を看取られました。

この体験から、長谷川さんは、「死」は決してタブー視するものではなく、「生の肯定」に導くためのものになると実感し、そのことを伝えるために、命がけで残してくれた夫の記録映像を映画にしたいと、監督、脚本、取材、ナレーション、テーマ音楽の作詞、作曲、歌など、ほとんどを自ら手がけ、完成させました。

本インタビューでは、その長谷川さんの映画に込める思いを伺いました。

200号 長谷川ひろ子

ドキュメンタリー映画「いきたひ」の上映は、長谷川さんの講演とセットで行なわれている。映画と講演で、亡くなった親しい人の「看取りなおし」をすることで、来場者は元気になっていくという。

 

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