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「自分がここまでできたら、もうちょっと上と思ってやってみる。
だから“頂点”なんてないのです」
「本物になるためには、
与えられるものじゃなくて自分が求めなくてはならない」
「口で教えるならそれこそ本を見て覚えさせたらいい。
やって見せなきゃわかりません」
大正、昭和、平成の激動の時代を生きてきた94歳
その一言ひとことに、誰もが背筋を正さずにはいられません。
そこにあるのは、いくつになっても「これでよし」がない、あくなき向上心です。
70年以上にわたり、なぎなたの真髄を追い求めてきた澤田花江範士が語る
日本人としての生き方、日本のあるべき姿とは――
人生の指針のひとつとして長く読まれることを願い、季刊『道』で掲載した澤田花江先生(94歳)の会見、講演録、連載を一冊にまとめました。
目 次
第一部 澤田花江先生会見録
「七十余年の修行の賜物を次の時代に伝え残す」
自分たちはできたと思っていてもできていないんです
今、日本にいて日本人でない人ばかりができている。私はそう思っています
先生は口ではなく間合いで教えてくださった
身体と心と形が一致したことを覚えることが修行であり道なんです
真剣ということはしっかり相手を見極めねばなりません
心で教えられたことは心で伝えていく
自分が真剣にならなければ真剣の意味さえわからない
命がけでやれば自分の心が先生に通じるんです
第二部 澤田花江先生講演録
「なぎなた道と私の人生」
極めるとは真剣にやるということ
達しなければわからない
自分が無になって初めて本当のものができる
気合でいく
私の心に負けなければいい
日本武道は心と身体の一致
武道をやる人は模範とならねばならない
第三部 澤田花江語録
(発売日 2010年12月1日発売)
著者プロフィール
◎ 澤田花江 (さわだはなえ)
大正5年(1916)生まれ。香川県出身。なぎなた範士。
生家が剣道家の家柄であったため、幼少より剣道を学ぶ。
昭和9年、大日本武徳会薙刀術教員養成所に入り、12年同研究科修了。
京都や兵庫、大阪の高等女学校で嘱託としてなぎなたの指導にあたる。
戦後はなぎなたの復興に尽力し、昭和30年、全日本なぎなた連盟の結成にも大きな貢献を果たす。以降、常任理事就任。
専門指導委員、研究実技委員、形作成委員、審議委員、審査委員、東京都なぎなた連盟理事長、副会長、日本古武道振興会常任理事、全日本なぎなた連盟参与などを歴任。
昭和41年より7年間にわたり私立葛生高校(栃木 現・青藍泰斗高校)でなぎなた講師を務める。
さまざまな団体より功労賞を受賞。 2010年11月没。
読者の声
●澤田先生のお言葉は、ひとこと、ひとことがスッと身体に心地よく入り、読み返していると文字通り『あくなき向上心』が湧いてきます。
94歳でご逝去されるまで、武道を現役で修行し続けた勢いと日本人としての誇りがお言葉からほとばしる感じがします。
お会いすることができませんでしたが、本当の武道家と尊敬する澤田先生の生き様が詰まったこの本を多くの人に読んでいただきたいと思います。
(神奈川 不動産業 47歳 男性)
●澤田先生の『あくなき向上心』の出版に感謝申し上げます。
先生にお目にかかったのは2度程でしたが、いつも穏やかで、飾ることなく誰にも平等、身体から滲み出る品格に胸を打たれておりました。
(福島 女性)