季刊『道』 164号(2010年春)
● 季刊『道』は、人生を真剣に生きている人達の記事が掲載されているので非常に面白くためになる本です、と以前義母に話したところ、興味を示してくれたので163号と164号を渡しました。
世代の近い坂本スミ子さんや、早乙女貢先生の記事に深く共感するところがあったようです。
世代を超えて感銘を受けられる本というのは中々ありません。
しっかり保存して、いずれ子供達にも読ませようと思っております。
(千葉 会社員 42歳 男性)
● 食料もない土地も荒れ果てた過酷なムスタンに楽園をつくった近藤先生、海外の戦地で亡くなった英霊の遺骨収集や富士山清掃をする現地で汗を流す野口さん、カースト制度のなごりで教育を受けられないインドの子供たちを援助し、最高裁で勝利を勝ち取るミネハハさんなどの活動を『道』があったおかげで知ることができました。
本当はマスコミが一番にデカデカと取り上げるべき活動やテーマのはずです。損得勘定で生きてきた自分や周りの人間にも是非薦めていきたいです。
(埼玉 会社員 47歳 男)
● 『道』を毎号楽しみにしています。様々な分野で活躍される方と宇城先生の対談を毎回興味深く読んでいます。皆様は共通して、今の日本を変えなければならないと考えられておられます。中でも164号での黒木国昭氏と宇城先生の対談はとても印象に残っています。我が家にも床の間があり、掛け軸や壷がおいてあります。しかし、そこで家族が集まることはなく、黒木氏のおっしゃるように物置になっているのが現状です。自らの美意識が崩れてきていることに気づくことができ、日本古来の美を取り戻さなくてはいけないと感じました。あの美しいガラス工芸は本来ある日本人の心をを表しているのだと思います。
(東京 鍼灸師 29歳 男性)
● 『道』164号 児島 克先生「相手を迎えて一つになる」
「今までは「分ける」ということをやってきたけど、これからはそれを「合わせる」ことをしなければならない。(中略)・・・すべての世界で、そういう「合わせる」「一に対する観念」をもたないと世の中うまくいかないと思います」と仰られていたことが、印象的でした。学問や医学の分野で専門を細分化していく風潮がありますが、宇城先生が仰られていたようにこれからは「部分」的にでなく、『統一』的に物事をとらえていくことが必要なのだと思います。人・物に関係なくすべての存在と一体であるという気持ちでお互い接し会えば、そこに自然と調和が生まれると思います。昔NHKで観た「永平寺 104歳の禅師」という番組の中で、禅師様も同じようなことを仰っていたことを思い出しました。
いわゆる わたくしが 永平寺や
わたしは 宮崎奕保やけども
「永平寺さん」言うたら
「はい」言うんや
永平寺とわしと一つや
自分ぐらい大事なものはない
自分ぐらい大事なものはええけども
人はどうでもええではなくて
環境もみな自分だから
わたしが永平寺やから
永平寺を大事にすることは
自分を大事にしておる
(東京 会社員 33歳 男性)
● ミネハハさんの大きな愛のエネルギーに感動しました。自分にしかできないことを持っており、自覚されており、それをインドの子供たちのために使っているところがすごいと思いました。そんな発想は、自分にはなかったし、ミネハハさんのような方がおられるなんてまったく知りませんでした。皆さん、自分の力、技術をもって世界に行っておられるその迫力や行動力を知ることができました。おもしろいです。
(大阪 会社員 36歳 男性)
● 『道』164号を読んで感じたことは、先生方の生き様を読んで学ぶだけでなく、写真を見ているだけで力が湧いてくるということです。心をこめて作った品には、凄い力があることに気づくことができました。
(富山 公務員 42歳 男性)
● 164号の黒木国昭先生との対談に刺激を受けました。まずは、作品の写真を見ただけで伝わってくる、綺麗という域を超えた素晴らしさに圧倒されました。対談の内容から、黒木先生の日本文化を守ることへの気概が感じられ、それが作品として表現されていることがうなづけました。単に日本の伝統文化にあぐらを組むのではなく、異文化のものと融合させながらも日本文化の本質を極め、純粋な日本伝統の作品以上に、日本らしさを表現するその気力に圧倒されました。日本人の質感を失いつつあることや、床の間を聖地と定める家庭教育を指摘されている黒木先生と、サンチンなどの型を重視した沖縄空手を通して日本文化の大切さを説かれている宇城先生が同じことを言っておられることが興味深いです。自分の身近なところで日本文化の本質を見つめ、それを尊重することから実践していくことが大切であるとあらためて感じました。
後日談ですが、この対談や宇城先生のお話に刺激され、黒木先生の展覧会に足を運びました。実際の作品を見ると、その素晴らしさに圧倒され、まさに涙がこぼれるような、一種の恍惚状態に陥ってしまいました。さらにその会場で黒木先生ご自身から声をかけていただき、宇城先生から紹介していただいたことを話すと、個別に作品などの説明をしていただく機会に恵まれ、至福の時を過ごすことができました。その時の雰囲気で気分が高揚し、思わず作品を購入させていただき(手頃なものですが・‥)、自宅で黒木先生の作品を鑑賞してます。このような出会いを提供していただいた宇城先生や『道』に感謝しております。
(奈良 公務員 47歳 男性)
● 岩井喜代仁先生の言葉に「人の役に立って生きようとか思う人ほど人の役に立っていない。知らず知らずの間に、自分がやっていることが人のためになっているーそれが俺の生き方」とありました。自然に自分の出来ることを行なって、少しでも人の役に立てるような生き方がしたいと思いました。また、「悲しみをいっぱい経験したほうが人間が太くなる」ともありました。忘れたいと思う辛い出来事も、自分が太くなるための必要な経験だったといえるのだと考えることが出来るようになりました。ありがとうございました。
(大阪 教員 52歳 女性)
● 黒木先生が日本人でなくてはならないと言われている言葉に改めて日本の危機を感じました。日本人が忘れかけている日本人としての心を教えて下さっているのだと思いました。今の現状をまず「知る」。今の日本はまったなしの所まで来ている。そうなってしまった原因があり、その結果が現在の危機となっているのではないかと教えられていると思えてなりません。日本を救うため、守るための原因を今作らなくてはならないと強く感じます。今、私たちがやらなくてはならないことを明確に教えて下さっていると思います。
宇城先生は、感謝の心を教える、その心がその人の形や行動を司っていく原点となると、それが家族であり、地域であると、心を込めた挨拶となっていくのだと思いました。宇城道塾で学ばせていただている通りだと、思いました。先生のご著書には人間として人間のために生きて行くための確信とも言えるものを感じます。また読み返す度に、変っていくのも不思議に思います。目の前におこる現実にも立ち向かっていける勇気がわいて来ます。本当に元気をいただき、ありがとうございます。
(福岡 会社員 35歳 男性)
● 164号の黒木先生の作品は、写真を見ているだけでも力が湧いてくるような不思議な感覚があります。ガラスはこんなにきれいなものなのかとあらためて思いました。ぜひ展覧会で直に見てみたいです。
『道』は、いろいろな先生方の生き様を学べることだけでなく、表紙の写真や裏表紙の宇城先生の写真を見るだけで力が出ます。私には本当に大切な本です。
(富山 公務員 42歳 男性)
● 歌手ミネハハさんの「心をひらき、羽ばたけ命」を読ませていただきました。日本の戦後65年間で失った精神・心の教育を取り戻していくことの大切さやインドの下層階級の子供達に学校を建設し、教育ボランティアをされていること等に多くを学ばせていただきました。
また、近藤亨先生の講演にゲストでおいでになり、歌を直接聴いた時、ひとりでに涙が出で、心に響く歌声に感動をおぼえました。
(新潟 教員 59歳 男性)
● いつも「道」を楽しみに購読させていただいております。
ミネハハさんの歌を通してインドの子供たちに笑顔を広める活動や、不毛の台地ムスタンで農業を通して現地の方々の生活を豊かにしてこられた近藤先生、本当にこのような日本人が存在することを誇りに思います。私たち日本人は、戦後、敗戦国となり、アメリカの教育政策のまま教育され、日本文化を忘れた日本人となりました。しかし、宇城先生がいつも言われる95%の世界を感覚的に感じ、宇宙からメッセージを受信し、それを行動に移すことができる日本人がいるということを「道」を通じて紹介され、DNAレベルで行動されている方々の生き方に感動しております。
今、自分にできることは、宇城先生や「道」で紹介される方々のメッセージを家族をはじめ周りの人たちに伝えていくことが役割であると思います。いつか自分でも95%の世界からのメッセージを受信し、もっと大きな役割を担えることをできるように、横着せず謙虚に生きたいと思います。
(東京 公務員 45歳 男性)
● 今号のガラス工芸作家黒木氏の対談記事は、伝統や文化を根底とした行動の力を改めて感じた内容でした。黒木先生は、一人の芸術作家を超え普遍的な人間としての価値の尊さを作品と活動の中に具現化している方だと思いました。ガラス工芸の歴史が長い本場イタリアのベネチアの地で作品の展示だけでなく、実際に現地の工房でかつ現地道具を使って製作しマイストル(親方)衆をうならせたのは、黒木先生が身体の中に持っている普遍性が本物であり、その本質にイタリアの人たちが共感したのではないかと思います。先生は日本家屋における床の間文化や家庭の中の教育、食文化の持つ重要性など日本人が忘れてしまっている事柄に対し、その大切さを日本人に気付かせることを自らの使命の仕事として確固たる意思を持って行動されています。伝統を継承していくだけではなく、創作活動を通して日本や世界の文化の発展、そして環境や教育の問題への提言など、表現者として社会とつながっているという役割を自覚した行動の姿勢は実に素晴らしいと思いました。この幅広い行動があるからこそまた作品の持つ周りに与える影響の力が大きくなるのだろうと思いました。
歌手ミネハハさんの会見記事からも、「だからこそそれぞれの自分の役割が見えなきゃいけない。見るためには自分の答えを出すことですよ。そのためには行動しかない。行動するから答えが見つかるのですよ。」と言う言葉に、行動の持つ大切な要素が表れていると思いました。伝統文化の継承も、歌というメッセージも行動を伴うことでその力がより大きくなるのでしょう。実際の行動、動くことの大切さが今回の対談、会見からから伝わってきました。これからも行動を一人一人に促す、気付かせる記事を期待したいと思います。
(宮城 会社員 53歳 男性)
● 「道」の黒木国昭さんの特集を読んだ後、ちょうど大阪の展示会に行く機会に恵まれました。綾切子や東海道五十三次など見事な作品の数々を見れてそれだけで十分楽しめたのですが、幸運にも黒木さん本人と少しだけお話しすることができました。何気ない会話をしただけでしたが、話をしている時、相手を見る時の黒木さんの眼に圧倒されました。こちらを見ているのだけれどもどこか遠くを見ているような、まっすぐ見ているようで拡がっているような、そんな不思議な雰囲気を持つ眼をした人でした。やはり本当にすごい人は普通の人とはどこか次元が違うものを持っているのだと改めて感じました。
また展示会のスタッフの人とも話ができて、中には黒木さんを発掘したとおっしゃっていた人とも話すことができました。「道」という一冊の本から、そんな素晴らしい人たちとの出会いが生まれる、本当にすごいことだと思います。ありがとうございました。
(東京 会社員 24歳 男性)
● 「道」164号でのミネハハさんが、インドで貧困層の子供たちの為に学校を3校建てられる行動力と愛が溢れる心には、驚きと感服感でどうしてこんな事が出来るのか正直驚きです。
自分も出来るか判らないのですが、ヘルピング会員で微々たる事ですが少しでも協力させていただきます。
(茨城 会社員 58歳 男性)
● 児嶋克先生のインタビュー拝読しました。「否定と肯定、有と無が統一統合されているのが『空』なんです」
「いっぱいあるものにとらわれなければ、『空』が生きてくるんです」というお話がありました。
私の所属している部活動の監督が、ちょうど昨日、「物事には様々な切り口があり、そのどれか一つが正しいというわけではない」つまり、反発し合うわけではないという話をされました。この話は『空』につながる話だと思います。
私は、なにか一つだけが正しいとすぐに信じ、盲信してしまうところがあります。そして他の考えと相入れずに悩むことが多いので、「いっぱい」中身の「ある」『空』を知り、とても嬉しく思っています。
(京都 学生 21歳 女性)
● 黒木国昭氏のガラス細工のお話は、本当に凄いと思いました。床の間の文化のお話や、器の大切さなど、いつもつい疎かにしていた事の大切さが分かり、とても反省させられました。
道塾でも黒木氏の映像を拝見しましたが、熱を加えてから冷えてしまうまでの短い時間の間に、想像もできないような物凄い工程を経て一つの作品が出来上がる事、そして黒木氏を中心とした全てのスタッフが一つになり、互いが完全に信頼している中で瞬間瞬間の仕事をこなされているのだと分かり、本当に感動致しました。
黒木氏のガラス細工は、写真で拝見しただけでも、その素晴らしさは十分伝わって参りますが、実際に実物を間近で見たらどんなに凄い事だろうと思います。一つのものを、無心になり、ただひたすらに追求してきた方だけに見える世界というのがあるのだと思いました。
もう一つ特に印象深かった記事が、宇城先生の「日本人の心と文化を取り戻す」です。肥後守という小刀のお話が、とても心に残りました。今、子供の道具だけでなく、公園の遊具や遊びなどで、「危ないから」という理由だけで排除されているものが沢山あるようです。この小刀も、その筆頭なのだと思います。
しかし人は、使ってみて、これは危ないものだと体で分かるのだと思います。体で分かるから、自然と危ない使い方をしないのだと思います。それを「危ない」という理由で取り上げ、理屈で「危ないから」と教え込むのが現在の教育になってしまっていると思います。宇城先生が普段からおっしゃっている「頭脳優先」の考え方なのだと思います。
無関心についてもそうですが、体で体感できなければ、感動を覚えないのだと思います。そして感動する事が少ないと、いざ体験した時があっても心が動かなくなってしまうのだと思います。この宇城先生の文章を読んで、子供には体感させる教育、そして日本人の心を取り戻す躾が益々必要なのだと、改めて感じました。
「道」に掲載されている方々の文章は、どれも心に素直に響くものばかりです。やはり、体で実践している方々は、ただ分析したり研究したりしただけでは見えないものが、見えているのだと思います。毎回貴重な文章を、有難うございます。これからも、ずっと購読させて頂きたいと思っております。
(埼玉 個人事業 35歳 女性)
● 本当に、今回も!「道」はすごい先生を見つけてきてくれたなあと思います。
黒木国昭先生の対談を読んでものすごく元気が出ました。なんという痛快なお方がいるんでしょう・・・
この世の中は。本当に世間には学ぶべき方が沢山いらっしゃるのですね。まだまだ40代の自分なんかで横着してる暇はありません。もったいないです。道塾でVTRを見てから、対談を読んだのですが文字から伝わる「対談の迫力」にさらに圧倒されました。
また、対談のなかで宇城先生がうたれる「相づち」が見事に相乗効果となって、お二人がどんどんヒートアップしていくのが面白くてたまりませんでした。愉快!です。
宇城先生の言葉は、我々のような宇城先生マニアにとっては「この話は講義のあの部分だ」「本のあの部分だ」「DVDのあれだ」という「しおり」になっていて感心しきりです。日本橋高島屋に展覧会が来たら黒木先生に会いに行きます。
近藤先生の、講話の続きもさらに元気づけられました。あの日のことをビビットに思い出します。近藤先生の「今」も随時載せてくださいね。
また、ミネハハさんのお仕事のお話・・・ 私は個人的に「あー、あるある」の連発でした。仕事は違いますが、スタジオでの駆け引きは手に取るように分り、ムフフとほほ笑んでしまいました。
ほかの先生方の文章にも大変な学びをいただいております。素晴らしいです、「どう」。元気をありがとうございます。
(東京 ナレーター 44歳 男性)
● まず『道』の表紙にある広重の花器に目を奪われました。一体ガラスをどのようにしたらこんなに美しく細かい作品ができるのか不思議でした。黒木先生がベネチアのマイストルを集めて制作を行ってあっと言わせたことを言われています。歴史でいえば長いはずのベネチアの職人さんが驚く秘密は黒木先生の仕事のあり方のように思います。吹きガラスという伝統的な仕事と同時進行で、蒔絵や象嵌といったこれまた伝統的な手法を身につけていった複合的な仕事の成果だとおっしゃっています。本当の伝統とはただ機械のように作り方をまねているだけではなく、気持ちを引き継ぐことでありその気持ちを持ちつつ時代に合わせたものに工夫していくことだということに気付きました。その工夫をするためにも同時進行で自分自身の柱を何本も立てていく必要があるのだと思います。これこそ宇城先生の言われる経済基盤ではないかと感じています。世界をリードしていくにはこうした努力が必要であり、自分が大いに学びたい部分です。
また、「床の間文化」のお話は非常に興味深く読ませていただきました。今までにこんなに身近な所にギャラリーがあり、かつての日本では家、家族の中枢だったことすら気づきませんでした。こうした日本の文化を日本人である私自身が知らないことも恥ずかしく思いました。教育の現場でも国際化などと言われていますが、文化を知らなければ他の国の文化と比較もできないし語り合うこともできないと思います。教育に携わる一員として子供たちに「日本の資質を培う」ことはこれから私の義務であり使命であると強く感じました。
お二人の対談から「賢者は歴史にも学び、愚者は経験にしか学べない」という自分自身に対する戒めをいただきました。ありがとうございました。
(長野 男性)
● 児嶋克氏の和の精神がとても良かったと思いました。
(大阪 47歳 男性)
● 『道』は私にとって人生の教科書です。
体験されてきた道を極めてきた方々のお言葉は重い。説得力がある。
何回も『道』を読み、自分の細胞に刺激を入れたい。
(静岡 46歳 男性)