小久保裕紀氏 野球日本代表 新監督に
日本代表「侍ジャパン」新監督に、元福岡ソフトバンクホークス 小久保裕紀氏が就任されました。
小久保氏には2012年7月号の『道』173号で、宇城憲治氏との巻頭対談という形で本誌にご登場いただきました。
当時、まさに小久保氏がソフトバンクホークスで2000本安打を達成されるという時でした。
小久保氏は、8年前より宇城憲治氏に「心と体を一つにする身体の本質的な使い方」の指導を受け、さらに武道家、企業家としての宇城氏の妥協のない生き様に多くの影響を受けてきました。
173号の対談のなかで小久保氏は、こう語っています。
礼儀の大切さを僕は忘れていて、
宇城先生と出会って
また気づきを与えてもらえたんですね。
小学校の時は挨拶もきちんとしていたし、
礼儀だって絶対あったんですよ。
ところがある時期から、
とにかく「野球がうまくなりたい」
「プロになりたい」ということだけになってしまって、
そういうことが薄れてしまうわけですよ。
それでプロに入って、
先生との出会いがあって、はっと気づいて
また原点に戻れたことは、
ほんとうに感謝しています。
小久保氏は昨年、自身の野球人生をつづった著書『一瞬に生きる』の「終わりに」においても、
「グランンドで一礼するようになったのは、
グラウンドは道場だという意識からきたもの。
常に『ありがとうございました』の感謝の気持ちをもっている。
このことを宇城憲治先生との出会いに学んだ。宇城先生との
出会いで私は野球に関してより謙虚になれた」
とつづっています。
今月発刊される季刊『道』178号において、宇城氏は連載「気づく、気づかせる」で、侍ジャパンのことに触れられ、
「『侍』と名乗るならば、ガムをグランウンドでかむのはやめるべきだ」
と書かれたところでしたが、時を同じくして小久保氏の就任のニュースが届いたのは、偶然とは思えないことでした。
人一倍真剣で「侍」の心をもつ小久保氏に、多くの野球ファンはもとより、これからの日本を背負っていく子供たちへの勇気あふれるメッセージを伝えていっていただきたいと願っています。