06 8月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈庭田杏珠 広島テレビ放送株式会社/「記憶の解凍」〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年8月6日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  庭田杏珠 広島テレビ放送株式会社/「記憶の解凍」

(〈現在平和記念公園になっている〉中島地区に
お住まいだった濵井さんとの出会いがあって、
白黒写真のカラー化に取り組むようになったのですね)

そうです。
高校では被爆者の証言収録などの平和活動を行なう
委員会に入っていました。

濵井さんに偶然お会いして、もうちょっと詳しくお話をと思い、
後日お話を収録する場を設けさせていただいたのです。

その時に何か話しやすいもの、たとえば写真とかあれば
持ってきてくださいとお願いしたら、
当日250枚くらいのお写真を持ってきてくださいました。

疎開先に持って行って残ったアルバムでした。

そのアルバムを見ながら当時どういう暮らしだったかを
伺っていく中で、アニメ映画『この世界の片隅に』の冒頭に
ほんの数秒なのですが、

濵井さんの亡くなったご家族が理髪店の前にいる様子が
描かれているシーンがあって、そのご家族に「会う」ために
何十回も映画館に足を運んだという話を伺ったのです。

そのお話を伺った時に、濵井さんが映画館に
何度も足を運ばなくても、いつでもどこでも
大好きだった家族のことを近くに感じてもらえたらな
という思いになったのです。

それで濵井さんの写真をカラー化しアルバムにして
プレゼントしたら喜んでもらえるのではないかなと。

それがカラー化の活動の始まりでした。

(濵井さんは、原爆投下で家族全員を失い、
ひとりぼっちになってしまわれたと伺いました)

はい。
濵井さんご自身は当日疎開されていて無事でした。

原爆投下の前の日に疎開先にいらした父母と姉と
ご飯を一緒に食べたのだそうです。
お兄ちゃんが中島本町の家に戻ってくるからということで、
ご家族は中島本町の家に戻っていかれたと。

そして翌日の8月6日に原爆で
家族全員を失われた。

濵井さんは、その帰っていくご家族の姿を見て
すごく寂しかったと、そして
「その時にさしていた母親の紺色の花柄の日傘が
忘れられない」と言っていました。

濵井さんは当時11歳でした。
戦後父親の兄弟のお家で育てられたそうです。

原爆投下後の8月7日におじさんがご自宅に行って、
お父様が使われていたハサミ数本と店内に飾ってあった
皿時計を疎開先に持って帰ったのだそうです。

8日に濵井さんご自身も行ったのですが、
その時は何もなかったので泣いたのだと。

以来、自分は泣かないようにしていたそうです。
やはり育ててくれるおじさんたちに気を遣って、
なるべく家族の話をしないようにしてきたと。

だから時計はずっと押入れに入れていた。
その後そのお皿は資料館に寄贈されて、
今は常設展示という形でいろいろな人に
見てもらっているという状況です。



*  *

高校生の頃から白黒写真をカラー化することで、
戦争体験者の失われた記憶をより鮮明に掘り起こしていく
「記憶の解凍」に携わる庭田杏珠さんは、
今年大学を卒業したばかりの22歳。

きっかけは原爆投下で全家族を失った
濵井德三さんとの出会いだった。

以来、展覧会、アプリ開発、音楽、映像制作など
様々な方法で、戦争体験者から受け取ったメッセージの
継承に取り組んでいる。

この4月から地元テレビ局に勤める庭田さんに、
これまでの取り組みや、思い、そして未来の若い人が
自分なりの形で体験者の想いを伝えていく大切さなどを
語っていただいた。

<ロングインタビュー>
ここに、ふつうの暮らしや幸せがあった
カラー化写真が呼び起こすもの

季刊『道』221号
https://www.dou-shuppan.com/dou221-lp/
☆ 内容の一部をお読みいただけます。

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◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  『沖縄スパイ戦史』〈8/21〉

季刊『道』221号のインタビューの一つ、
三上智恵監督の『沖縄スパイ戦史』の上映会を行ないます。

取材に際し編集部で鑑賞いたしましたが
とても衝撃的な内容であると同時に、
これは広く知られるべきだと思いました。

軍事要塞化が進む沖縄・南西諸島。
おじい、おばあたちがなぜ、身体を張って
阻止しようとしているのか。

この映画は「国が戦場になったら私たちの身に何が起きるか」
を、包み隠さず伝えています。

まずは知ることから、真に自分たちの将来を
考えることができるのではないでしょうか。

●『沖縄スパイ戦史』上映会
2024年8月21日(水)
19:10~21:30(受付開始18:40)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
『道』定期購読者  1,200円
一般(初回特別価格)1,200円
一般(2回目以降) 1,800円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/movie_20240821/
電話 042-748-2423

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季刊『道』は
日本人の真の強さとその心の復活を願って発信する季刊誌です。
理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
読者の皆さまの生きる原動力となることを願っています。

年4回発行
年間購読料: 5,000円(税込・送料無料)

お申込みは、お電話(042-748-2423)
またはホームページからお願いします。
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