15 11月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈広田奈津子 映画監督〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年11月14日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  広田奈津子 映画監督

アレックスに会ったのは全くの偶然でした。

式典の大きな会場の片隅で
子どもたちに囲まれて歌っていた青年がアレックスでした。

彼はその時「僕らの過ちを大地は知っている」
という歌を歌っていたのですが、
当時言葉が分からなくて、

メロディーがきれいだなと思い、
彼が歌っている映像を撮って日本に帰国しました。

その後就職も断って、
ティモールでの活動の準備に入っていくんです。

まずはアレックスの歌に私が日本語の詩をつけたのを
ソウル・フラワー・モノノケ・サミットや他の歌手が
歌ってくれるようになったのです。

それを映像に撮って、その時はまだ名前も知らない彼に
見せたいと思い、翌年ティモールに行き、
彼と出会えたのです。

東ティモールの他の歌も素晴らしかったので
アルバムにまとめようということで動き始めました。

ただアレックスが歌っていた
「僕らの過ちを大地は知っている」というその意味が、
私には考えれば考えるほど謎めいていました。

インドネシアは2億人国家で、
アメリカや日本をバックにつけて一気に攻め込んだのに対し、

東ティモールは当時70万人くらいの人たちが
岩手県ぐらいのところに住んでいて、
どこの国もバックにつけずに戦った。

インドネシア側には
「朝ごはんを西で食べたら夕ごはんは東だ」
という合言葉があったくらい、一日で方がつくと思っていた。

そうやって攻め込まれた東ティモールの人たちなのに、
「彼らの過ち」と歌うのではなく、
「僕らの過ち」と歌うのはなぜだろうと。

それをアレックスに単刀直入に聞いたのです。

今は分かるのですが、
彼はとても危険な時代をくぐり抜けていて、

母国語で喋ったり歌ったりするだけで
処刑の対象になっていたし、
もちろん反戦歌はとても危険だったのです。

それを日本から来た何も知らない私が
質問するものだから、
最初は笑ってごまかされました。



*  *

「ねぇ仲間たち、ねぇ大人たち、
僕らの過ちを大地は知っているよ」

広田奈津子さんが23歳で初めて東ティモールに行った時、
素敵なメロディーに乗って聞こえてきたのが、
ある青年によるこの歌だった。

インドネシアから主権を取り戻すまでの24年間、
あらゆる攻撃・拷問にさらされ国民の3人に1人は
亡くなるという苦難を経た人々が言う「過ち」とは?

この歌が耳から離れなくなった広田さんは、その後
何度も現地を訪れ、人々と共に暮らし、
少しずつ言葉の本当の意味に触れていった。

深い悲しみを抱きながらも、誰かを排除するのではなく
「私とあなたは同じ」と伝えながら、明るくたくましく
生きる東ティモールの人々の姿を描きたいと映画制作を決意する。

広田さんの東ティモールの人々との出会いや想い、
現地の人や映画製作から得た様々な
「生きる」エネルギーについて語っていただいた。

<ロングインタビュー>
大丈夫! 湧き上がるものを信じて生きる
東ティモールの人たちが教えてくれたこと

季刊『道』222号
https://www.dou-shuppan.com/dou222-lp/
☆ 内容の一部をお読みいただけます。

定期購読のお申し込みはこちらです。
http://www.dou-shuppan.com/teiki-2/

※次項もご覧ください!

◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  『カンタ!ティモール』〈11/27〉

季刊『道』222号のインタビューの一つ、
広田奈津子監督の『カンタ!ティモール』の上映会を行ないます。

広田監督の想いから生まれた出会いが導いた
運命の旅の記録。

「笑われた戦いだった」というほど
圧倒的武力格差のある相手と、
東ティモールの人々はどのように戦い、
占領から脱したのか。

取材に先立ち編集部で鑑賞いたしましたが
画面にあふれる子どもたちの笑顔・歓声とはうらはらに、
「戦争」の現実がまざまざと証言されています。

軸となる「青年アレックス」の歌をはじめ、
独立のために戦った市井の人々の言葉は重く、
真実、真理を語っています。

国は、誰でもない、
「私」が戦わなければ守られない。
しかもそれは武力に依らず、ということを
強烈に感じました。

ぜひ『道』のインタビューとともに、
この映画をご覧いただきたいです。

お申し込み、ご来場をお待ちしております。

●『カンタ!ティモール』上映会
2024年11月27日(水)
19:10~21:30(受付開始18:40)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
『道』定期購読者  1,200円
一般(初回特別価格)1,200円
一般(2回目以降) 1,800円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/movie_20241127/
電話 042-748-2423

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季刊『道』は
日本人の真の強さとその心の復活を願って発信する季刊誌です。
理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
読者の皆さまの生きる原動力となることを願っています。

年4回発行
年間購読料: 5,000円(税込・送料無料)

お申込みは、お電話(042-748-2423)
またはホームページからお願いします。
http://www.dou-shop.com/hpgen/HPB/entries/8.html

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