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【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈広田奈津子 映画監督〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年11月11日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  広田奈津子 映画監督

最初は一人旅の卒業旅行として
東ティモールに行くつもりだったのですが、
バイト先の印刷所に休暇をお願いしに行くと
その所長さんが面白い方で、

「僕は社会のために使おうと思って貯めてきた
600万円があるから、それを君にあげるから、
何か考えなさい」と言うのです。

「えー!」と思いながらも
「それならば」と調べたら、

東ティモールの独立を祝う式典が開催されることになっていて、
各国から東ティモールの平和のために
ミュージシャンが集まってお祝いをすることが分かったのです。

それに参加したいと思い日本からの参加者を調べたら、
ミュージシャンが一人もいない。

世界でも最大レベルで
東ティモール問題に加担した日本なのに、
これではあまりに悔しいと思って、

600万円を使って日本のミュージシャンを
その式典に招聘し演奏してもらおうと動き始めたのです。

阪神大震災の直後から瓦礫の中で
メガホンを持って歌い続けた
「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」というバンドがいて、

在日コリアンのために朝鮮の歌を歌ったり、
沖縄の歌やアイヌの歌を歌ったりしているバンドだと知り、
全然面識はなかったのですが、出演依頼しに行ったのです。

最初は式典の日程とフランスツアーが重さなっているからと
断わられたのですが、

「私、こう見えても600万あるんです!
全部払いますから行きましょう!」と説得したら、
わざわざスケジュールをずらしてくださった。

ところが独立式典を主催していた国連に
「出演したい」と言うと、すでにエントリー枠が
埋まってしまっていると

。「どうしよう」と思って日本の外務省に
「外務大臣お願いします!」と電話しました。
外務大臣が電話に出られないことすらも知らなくて(笑)。

とにかく外務省の方にどうしても
行かなきゃならないことを熱弁すると、逆に
「まだ治安も安定していないし、一般の方が
行けるような式典ではないから渡航を見合わせましょう」
という話になってしまった。

それで今度は団体を立ち上げて
団体名でもう一度国連に連絡し、
「ぜひ国際式典に日本から出演したい。
外務省が是非にと言っているのですが」と言うと、
エントリー枠を開けてもらえたのです。

今度は外務省に連絡して
「国連が是非と言っています」と言って……(笑)。

(すごい行動力ですね。その話、時効ですか 笑)

はい。もう22年前のことなので許してください(笑)。

そして渡航の3ヵ月前になったので所長に
「600万円ください」と言いに行くと、

所長が「何の話? そんなお金どこにもない」
と言うので「うわーっ!」となった(笑)。



*  *

「ねぇ仲間たち、ねぇ大人たち、
僕らの過ちを大地は知っているよ」

広田奈津子さんが23歳で初めて東ティモールに行った時、
素敵なメロディーに乗って聞こえてきたのが、
ある青年によるこの歌だった。

インドネシアから主権を取り戻すまでの24年間、
あらゆる攻撃・拷問にさらされ国民の3人に1人は
亡くなるという苦難を経た人々が言う「過ち」とは?

この歌が耳から離れなくなった広田さんは、その後
何度も現地を訪れ、人々と共に暮らし、
少しずつ言葉の本当の意味に触れていった。

深い悲しみを抱きながらも、誰かを排除するのではなく
「私とあなたは同じ」と伝えながら、明るくたくましく
生きる東ティモールの人々の姿を描きたいと映画制作を決意する。

広田さんの東ティモールの人々との出会いや想い、
現地の人や映画製作から得た様々な
「生きる」エネルギーについて語っていただいた。

<ロングインタビュー>
大丈夫! 湧き上がるものを信じて生きる
東ティモールの人たちが教えてくれたこと

季刊『道』222号
https://www.dou-shuppan.com/dou222-lp/
☆ 内容の一部をお読みいただけます。

定期購読のお申し込みはこちらです。
http://www.dou-shuppan.com/teiki-2/

※次項もご覧ください!

◆◇ 季刊『道』に関わる映画を観る
◇  『カンタ!ティモール』〈11/27〉

季刊『道』222号のインタビューの一つ、
広田奈津子監督の『カンタ!ティモール』の上映会を行ないます。

広田監督の想いから生まれた出会いが導いた
運命の旅の記録。

「笑われた戦いだった」というほど
圧倒的武力格差のある相手と、
東ティモールの人々はどのように戦い、
占領から脱したのか。

取材に先立ち編集部で鑑賞いたしましたが
画面にあふれる子どもたちの笑顔・歓声とはうらはらに、
「戦争」の現実がまざまざと証言されています。

軸となる「青年アレックス」の歌をはじめ、
独立のために戦った市井の人々の言葉は重く、
真実、真理を語っています。

国は、誰でもない、
「私」が戦わなければ守られない。
しかもそれは武力に依らず、ということを
強烈に感じました。

ぜひ『道』のインタビューとともに、
この映画をご覧いただきたいです。

お申し込み、ご来場をお待ちしております。

●『カンタ!ティモール』上映会
2024年11月27日(水)
19:10~21:30(受付開始18:40)
町田市民ホール(第4会議室)

入場料:
『道』定期購読者  1,200円
一般(初回特別価格)1,200円
一般(2回目以降) 1,800円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/movie_20241127/
電話 042-748-2423

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季刊『道』は
日本人の真の強さとその心の復活を願って発信する季刊誌です。
理屈抜きに「やってきた」方々の深みある人生や熱い思いが、
読者の皆さまの生きる原動力となることを願っています。

年4回発行
年間購読料: 5,000円(税込・送料無料)

お申込みは、お電話(042-748-2423)
またはホームページからお願いします。
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