27 9月

【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈三上智恵 ジャーナリスト/映画監督〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年9月26日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 最新号『道』より―
◇  三上智恵 ジャーナリスト/映画監督

彫刻家の金城実さんが
「闘いのDNAは進化するんじゃ」と言っています。

それこそ薩摩からやられて
何百年前からの抵抗のDNAは、引き継がれるだけじゃなくて
進化していくんだと。

民俗学をやっていると、先人の考え方は理解できなくても、
たとえば迷信だったり、毎年やるお祭りを通して、
ある時ふっと理解できたりする。

民俗学ではよく
人間と神と森、この三つは一体だという
言い方をするのです。

神様がいないとみな森を伐り
自分の好きに使ってしまうけれど、

神の祟りがあるから
自然を開発しないということがある。

お祭りをやるから、大切な浜を
テトラポットで埋めたりしない。

津波も怖いが神様が怒るほうが
怖いということで自然が守られたりする。

森がないと神様みたいな自然に対する
畏敬の念を持たなくなり、
小賢しく偏差値の高い人が指標になっていく。

だからそういう神様みたいな、人間の目に見えない
宇宙の原理のようなものを想定できるのは、
どうにもならない台風であったり、
山や海の素晴らしい自然だったりが存在しているからなんです。

その両方を失ったら本当に
哲学がなくなってしまう。

神と森と人間が三位一体で生き生きと息づいていて、
目に見えない世界がすごく大事にされているということが、
民俗学的に言えば豊かな状態なんです。

沖縄の島々に行くとまだまだたくさんそれが見られるので、
すごいなと思っています。

『戦雲』の中で私が大好きなシーンがあります。

ハーリーという地域対抗の船漕ぎレースの祭りがあって、
与那国島の久部良に住む主人公の漁師のおじいが
「ハーリーの神様は南組にしかいないよ」と、

自分の住む南組が絶対に勝つぞと言うんです。
神さまの音(銅鑼鐘)を南組の近くで聞いたと。

そうかと思えば、「明日の勝負は、今夜遅くに
どこであの鐘の音が聞こえるかだぞ。
北組のほうで鳴るか、中組か。良ーく聞いててごらん」とも言う。

「さっきここ(南)にいるって言ったじゃん」って(笑)。
そういう怪しい話が、生き生きとある。

これが都会だったら、
「さっき言ったことと違う。神様なんているわけない」
と言われちゃって、おじいは、話を引っ込めてしまう。

だけど私はそんな風に大人のする怪しい話に
脅かされて育ったし、半分「本当かも!」
と思っているので、

あんな話を聞いている時はもう
嬉しくてしょうがない(笑)。

本当にこのおじいがいたから、
つらい話になると分かっていても
最後まで映画を作れました。



*  *

軍事要塞化が加速する沖縄の現状を長きにわたって
取材してきた三上智恵監督は、12歳で初めて沖縄に訪れた時、
旧平和祈念資料館の展示資料に衝撃を受け、
この沖縄の歴史的事実を自分が伝えていかなければと思ったという。

アナウンサーとして、現在はフリーのジャーナリスト、映画監督として
ほとんどの本土メディアが伝えてこなかった沖縄の現状を
動画で記録し、抗っても抗っても強行され翻弄されていく、
その絶望でしかない生の記録を、
4本のドキュメンタリー映画にして伝えてきた。

そして今年、6年ぶりに5本目の『戦雲』の制作公開に踏み切った
三上監督。
映画には「戦争を止めるために一緒に走れる人が集まり直してほしい」
という熱い思いを込めた。
これまでに至る軌跡、そして映画制作への思いを語っていただいた。

<ロングインタビュー>
戦争に至る究極の道筋を突き詰めない限り、戦争は止められません
映画(ドキュメンタリー)に平和への思いを託して

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◆◇ 『沖縄スパイ戦史』をどう観たか
◇  映画上映会の感想

8月21日に、三上智恵監督の
『沖縄スパイ戦史』の上映会を行ないました。

「事実を知らないことは罪だと思いました」

「一番感じた事は、
戦争を決して起こしてはならないという事です」

「護郷隊の少年兵一人一人に寄り添うように制作された映像に、
戦争の真実を伝える気迫を感じました」

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