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【どう出版 メルマガ】 今、届けたい言葉 〈中洞正 山地酪農家〉

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└◆ どう出版メルマガ  (2024年5月10日)

◆◇ 今、届けたい言葉 ― 季刊『道』より―
◇  中洞正 山地酪農家

農業基本法から一貫して日本の農業政策は規模の拡大、
大量生産だったんですよ。
当時は構造改善事業と言って畑を広くしなさいとか、
田んぼ1枚あたりの面積を広くして機械を入れてやりなさいと
盛んに奨励した。

そしてその結末が現状じゃないですか。

食糧自給率39パーセント、農家の平均年齢66.8歳、
耕作放棄地40万ヘクタール。
今や埼玉県の面積と同じくらいの畑が放置されているんです。

牧畜で有名なスイスはなぜあの景観を
守っていられるかと思いますか。

酪農での収入はトントンでも国が直接所得を
補償するんですよ。年間400万とか600万とか。

それで酪農家と牛によってマッターホルンを背景にした
あの景観を維持できているわけです。

(国の見ているところが違いますね)

そうです。
あの景観があるからちゃんと外貨も稼げるでしょ。

牧場というのは本来夢があるんですよ。
夢があるし景観はきれいで牛はかわいくてさ、
本来こんな最高な仕事ってないんですよ。

今、工業型酪農が常識のようになっていますが、
これは酪農家が試行錯誤で作った常識ではないんですよ、
「押し付けられた常識」です。

本来はみんな動物好きで牛が好きで、
こういう素晴らしい自然の中で仕事できることが
大好きなんです。

(それなのに、日本で今や山地酪農をやっているところが
5、6軒しかないなんて、本当に残念なことですね)

本当にそうですよ。
私は山地酪農という方法が絶対正しいということを
学生時代に確信したんですよ。

だけど、実際に酪農の世界に入ってみると、
もう自分なんてとんでもなく異端的存在でした(笑)。

この私の牧場は、国の酪農を根付かせるための
事業の一環として建売牧場として分譲されたもので、
補助金をもらって始めた牧場なんですよ。
だからこんなに立派な牛舎がある。

ただし国の金が入っているから当然指導が入るんです。
私が30そこそこの時でした。

山地酪農に情熱を燃やしている人間と言っても、
実際には経験がないものだから、それこそ、
10人15人と“専門家”と言われる方々、

農協や役場の職員だとか県の畜産試験場の方とか、
いわゆる“指導者”から、ガンガン言われるんですよ。

乳量が少ないから駄目だとか、
頭数が少ないのも駄目だとか。

今だったら俺に言える指導者は
誰もいないけど(笑)、当時は何も言えない。

最後には「お前それで借金返せるのか?」と。

もうそれが苦痛で苦痛で仕方がなかった。
そうやって私以上に指導を受けた人間が
いっぱいいるんですよ。

それで自分のやり方をあきらめた人たちも
大勢いるんです。

(中洞さんはそれでも信念を通して耐えられた)

かっこよく言えばね(笑)。
でもその都度人生の分かれ目となる
分岐点があるんだな。

これはもう博打でしかないと思うんだ。

だから若い連中に言うのは、「博打はするな」と。
なぜかと言うと、「人生そのものが博打なんだから」と。

人生に1回か2回必ず
博打しなければならない時がある。

だからその時のために博打感覚は研ぎ澄ませておけと。
しょっちゅう博打するような人間は判断が狂う。



*  *

狭い牛舎で牛を飼う密飼いが常識の日本の酪農界にあって、
山地酪農家の中洞正さんは、牛たちを広い山に24時間365日
周年昼夜放牧し、そこにある草や木の葉を自由に食べさせ、
健康な牛の育成を目指してきた。

そのあり方は、まさに酪農業界の自然農法であり、
荒廃する日本の山の再生・保存への道にもつながっているという。

「真実がどこにあるかを見極める力をもつことが大切」

経済原理、科学信仰によって押しつけられた“常識”を、
ぶれない信念ではねのけてきた中洞さん。
その生き方は、そのまま今の日本をどう生きるかの、
私たちへの強烈な問いかけともなっている。

<ロングインタビュー>
山地酪農が教えてくれること
真実を見極めれば見えてくる、日本の未来

季刊『道』185号
https://www.dou-shuppan.com/dou185-lp/

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参加費: 大人(高校生以上)5000円/小中学生 2000円

詳細・お申し込み
https://www.dou-shuppan.com/event/ok202406/

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