『道』211号 辻本雅史・宇城憲治 巻頭対談
江戸に見る豊かな人間教育
今こそ身体の学びを子どもたちへ
中部大学フェロー
京都大学名誉教授/中部大学名誉教授 辻本 雅史
VS UK実践塾代表 宇城 憲治
最新号の211号のご紹介です。テーマは「人間力を育む身体の学び」。
長年江戸時代の教育や思想文化を歴史的な観点から研究されてきた辻本先生がまずお話になられたのが、今の学校教育がいかに時代遅れであるかということでした。
「学校」が通うのが当たり前とされたのは、ここ100年くらいの話であって、人間を育てるという本質から考えると、今の学校教育の行き詰まりは、学びの場を「学校」にこだわるあり方からきていると。
そして江戸時代の、生活や身体を通して培われていた人間形成のあり方を詳しくお話しくださいました。
また、「人間」の「間」のあり方について、両先生の捉え方は大変興味深いものでした。宇城先生は「気」のエネルギーから見ると人間とは「間」のことであって、その間が調和することが本来のあり方であると言われ、辻本先生は、江戸時代の思想家のお話から、人間の本性は人と人との間に置かれるもので、そこに本質があらわれると話されます。
人間というものを、こういった視点で語れるのも両先生ならではで、その他、次から次にと人間のあり方の核心に触れるようなお話が続き、とくに教育現場におられる方々にとっては、大きな気づきを得られる対談となりました。
読者の方々からもたくさんの感想をいただいています。
[読者の声]