29 8月

『道』209号 前島由美さん連載「愛の関わりと連携で、輝きを取り戻す子どもたち」

ゆめの森こども園代表 前島由美
連載『愛の関わりと連携で、輝きを取り戻す子どもたち』

「人はどんな状況でも、いつからでも変われる」

ちょうど一年前の206号で、リュウセイ君とお母さんの手記、そして当時の様子を前島先生に紹介いただきました。
前島先生につながる前の、多動で衝動性のあるリュウセイ君と、日々追い詰められているお母さんの状態は本当にたいへんで鬼気迫るものがありましたが、そんなたいへんな状態の二人を大きな愛で包んで受け入れ、息をふきかえすまでに寄り添った前島先生。

そして今号、一年後の二人の様子は、また感動です。

お母さんの自立と成長が、リュウセイ君のさらなる落ち着きと成長につながっている。

人は見守ってくれ人がいるから、一歩前に進める。
大人だって絶対に必要な愛。
その大きな愛、寄り添いの心をおしみなくそそげる前島先生だからこそ、この親子のこの笑顔があると確信しています。本当に深い愛がなければできないことです。

読者の感想をご紹介します!

●リュウセイくんの切り紙の虫たち、素晴らしい作品です。特にクワガタは今にも動き出しそうで、見ていてなんだか懐かしい気持ちになりました。
お子さんの変化とともにお母さんもどんどん変化していかれることが素敵だなと思いました。時機を見てお母さんの自立を促すという先を見据えた的確な判断、そしてなにより、「何があっても受け止める」、「信じ切る」という前島さんの大きな愛に、胸が熱くなりました。
(東京 不動産業 30代 男性)

●リュウセイ君のお母さんのメッセージの中の「私の心の状態がリュウセイに影響する」というお話から、子どもは見守る大人(親がとても大きいと思いますが)からの影響を多大に受けているのだと感じました。そして大人が変わらなければならないという難しい問題が見えてきます。
責任は今、大人にある。しかし、その大人も苦しんでいる。
誰が救ってくれるのか。きっかけをくれるのか。
それは、先代たちから見守るというエネルギーを引き継いできた人たちが存在していて、その人たちが見守り、苦しんでいる大人を救う。そして救われた大人たちがまた苦しむ大人たちを救う。そこからその次の世代である子どもたちにも引き継がれてゆく。そういう循環が世の中を救ってゆく希望になるのだと思いました。
(福岡 男性)

季刊『道』209号
 
 
道209号 前島由美