筑波大名誉教授で季刊『道』186号にご登場の村上和雄先生がお亡くなりになりました
筑波大学名誉教授でDNAの世界的権威である村上和雄博士が4月13日、肺炎のためお亡くなりになりました。享年85歳。
村上先生は、6年前の2015年、季刊『道』186号にて、宇城憲治先生との巻頭対談にご登場くださいました。
村上先生は食や環境、医療の課題の解決につながるイネゲノム解読の中心人物として活躍され、「思いが遺伝子の働き(オン・オフ)を変える」という仮説を科学的に証明するための研究活動に専念しておられました。
そして「笑い」や「感動」、さらに「祈り」によっても遺伝子が目をさますことに注目、対談では「祈りと遺伝子」の研究に命をかけたいと熱く語られていました。
昨今の要素還元の科学的手法になじまない「祈り」や「心」「魂」といったテーマを、村上先生が命をかけてやりたいと思われたのは、50年間の科学の現場にいて、DNAは生命の設計図などではなく、真の製作者は、大自然の偉大な働き(サムシング・グレート)であるという強い思いがあったからこそだと言います。
先生は対談で、「世界中のどんなすぐれた技術や学者すべてを動員しても、世界の富をすべて使っても、たったひとつの大腸菌すらゼロからつくれない。命は科学ではわからない。だからこそのこのサムシンググレートを突き詰めていけば、人は謙虚になり、自分の力で生きているのではないことに気づくのだ」とおっしゃっておられました。
村上先生の「思い」による遺伝子のオン・オフのご研究は、「気」によってその人の眠っている潜在力を瞬時にオンにして、不可を可とするという宇城先生の実践の事例につながるもので、村上先生は科学の上にある科学(スーパーサイエンス)の立場から、宇城先生は実践者の立場から、人間の可能性を語りあった対談は、いまさらながら、大変奥の深い、お二人ならではの内容であるとあらためて感動いたしました。
是非ご一読いただければと思います。
村上先生巻頭対談 季刊『道』186号
村上先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。