17 6月

なぎなた範士 澤田花江先生(92)にお話をうかがいました

本年93歳を迎える、なぎなた範士 澤田花江先生。

お電話をするたびに、地方での研修会や演武会にお出かけになった、あるいは
これから出かけてきます、というお話があり、
後進を育てることに情熱をもってあたられています。


今回、『道』連載記事のための取材をさせていただきましたが、
なぎなたにかける思い、稽古の心構え、日本の将来への思い、
まさに澤田先生の“今”を語っていただきました。

年齢は言い訳にならない。

そういうお手本をいつも突きつけてくださいます。

●澤田先生の連載
[季刊『道』定期購読のお申し込み]
[季刊『道』 161号] 

●[会見]なぎなた範士 澤田花江先生
[季刊『道』 148号] 

15 6月

お便りをいただきました

季刊『道』購読者の方から、お便りをいただきました。
長く『道』を贈ってくださっていたお相手の方について、
とても勇気付けられることがつづられていました。

以下にご紹介いたします。


以前より雑誌『道』をお渡ししていた方からの
お礼の言葉をお伝えさせていただきたいと思い、
メールさせていただきました。

その方は60代の方で20年来のお付き合いであり、現在は地方に住んでおられます。

10年ほど前に東京から奥様とお母様と移住されましたが
数年前奥様をガンで亡くされ、その後寝たきりとなったお母様を
数年の介護の末、数ヶ月前に亡くされました。

その方に先日お会いする機会があり、話をする中で『道』について話が及んだときに
以下のような感想をいただきました。

    都会の雑踏を避け自然豊かなこの地へ移り住んだはいいけれど
    先年妻を亡くし、今度また母親を介護の末に亡くしました。

    不慣れな土地で妻を亡くし、母親の介護の追われ、閉塞感でいっぱいになり、
    生きている意味もあまり感じられず、それほど長生きをしたいとも思えず、
    もし短い寿命だとしたらそれならそれでいいと思っていました。

    しかし手渡された『道』を読み続けているうちに、自分と同じくらいの年齢や
    それ以上の方たちの、生きるエネルギーの強さを感じ、次第に自分の中で
    何かが変化していき、自分の残りの人生でやるべきことが見えてきました。

    そして一旦そこに思いが及ぶと次から次へとやりたいこと、やらねばならないことが
    湧き出てきてとてもとても死んでなんかいられない、そのことを考えると
    夜も寝られないくらいに気持ちが高ぶり、以前はいつ死んでもいいとさえ思っていたのに
    最近は、時間がいくらあっても足りないと思えるようになってきました。

    そして先日の母親の「死」さえも自分で驚くくらい
    冷静に受け止めることができました。

    このように自分が変わることができたのも『道』のおかげだと思っています。

    自分はこの先何年生きることができるかは分かりませんが、この歳になって
    残りの時間が足りないくらいに自分のやりたいことが
    次から次へと見つかることの喜びを味わうことができるとはなんと幸せなことでしょうか。

    『道』と、いままで『道』を毎号届けてくれたあなたには、本当に感謝しています。

と、とても晴れやかな表情でおっしゃいました。

そして、その方は変化を即行動に表し、先日受けられた資格試験で満点合格をされました。

「ただの合格ではなく100%で合格してやろう、
 しかもできる限りの短い勉強時間で集中力を試してやろう」と自分に課題を課したそうです。

そしてその方はこうもおっしゃっていました。


    「『道』に寄稿されている方たちの文章は本当にすばらしいと思います。

    この雑誌にはスミからスミまで隙がありません。
    それも皆さんが真剣に生き、実践しているからだと思います。

    だから読む人間に力を与えてくれます。

    これだけの雑誌を作ることはとても大変なことだと思いますが
    これからも読む人間に生きる力を与える雑誌をつくり続けてください。」

私はこの話をお聞きして心から『道』をお渡ししてきて本当に
よかったと思いました。
同時に『道』の持っている「思いの強さ」「本物の持つちから」を改めて感じました。
また、こうした形であっても、ほんの少しですが『道』に関わることができた事を
誇りに思えました。

妥協のない紙面つくり、ご苦労が多いとは存じますが、
何卒お体にお気をつけながらこの素晴らしい『道』をお続けください。

私も真に微力ではありますが『道』との関わりを大切にしていく所存ですのでよろしくお願いいたします。

                                              (東京 40代 男性)

『道』は日本人の真の強さと、その心の復活を願う ――

『道』の思いが確実に届いている。
これほどうれしいことはありません。
そして、皆様の思いに応えられる努力を
たゆまず続けてまいります。               編集部

 [『道』最新号の詳細]
 [『道』160号紹介ビデオクリップ]

 [季刊『道』定期購読のお申し込み]
 [季刊『道』購読ギフトのお申し込み]

10 6月

日本熊森協会顧問 宮澤正義先生(82)にお話をうかがいました

 季刊『道』158号、159号で日本熊森協会 森山まり子会長に、日本の森林、生態系の危機について語っていただきました。
 「森=植物+動物」 森が豊かでなければ、いずれ人間も生きてはいかれなくなる ―― 突きつけられたこの事実に、編集部にもたくさんの反響がありました。

 この日本熊森協会の顧問でいらっしゃり、日本固有野生生物の研究者 宮澤正義先生にお話をうかがってきました。



 

 宮澤先生は日本の野生生物、生態系に精通し、ことクマに関しては、その実態を知るべく自宅でツキノワグマをのべ10頭も飼育されるなど、その探究心には圧倒されるばかりです。
 80歳を越えていると思えぬほどの張りのある声と姿勢で、好奇心に満ち溢れ探求を重ねた少年時代のお話から、クマの飼育、農業の経験から見える日本の行く末まで語っていただきました。

 本会見は、7月20日発行の季刊『道』161号に掲載予定です。

 [季刊『道』定期購読のお申し込み]
 [季刊『道』 161号] 

 ●[対談]日本熊森協会 森山まり子会長 VS UK実践塾 宇城憲治師範
  [季刊『道』 158号] 前編掲載
  [季刊『道』 159号] 後編掲載

03 6月

宇城憲治師範 ニューヨークセミナー開催

 去る2009年5月16日、17日、アメリカニューヨーク州において、『気の開発メソッド』 『空手と気』の著者・宇城憲治師範による空手実践塾セミナーが開催されました。

 今回のセミナーは、昨年の5月、10月に続いての3回目、参加者は両日とも全米から、空手各流派や合気道の指導者を中心に約30名の参加者がありました。



 今回のセミナーでは、相手を瞬時にゼロ化して投げる、中心をずらして投げる、力をまったく使わずに相手を制する、気配なく相手に蹴りをいれるなど、さまざまな師範による武術実践技が、とくに今回初対面であるフルコン系の受講生(米国における空手指導者)相手に展開されていきました。



フルコン系空手 全米第2位の実力者を相手に

 力の突き蹴りで相手を制する稽古法がいかに衝突の原因をつくっているか、あるいは、敵をつくる原因となっているかなど、従来の稽古法への課題が指摘された面もありましたが、師範が二日間にわたって展開した、「相手を制する」桁違いのレベルの実技に、参加したセミナー生たちは、真に「できる」か「できない」かの意味を知ったようでした。そして「できない」を知った上で、迷わず「できる」ための努力にむかう、すなわち高い山をあおぎみるように、真の武道の修行の方向へ向かうことの大切さを学んでいきました。



真剣を用いた居合演武で、武道の真髄を伝える宇城師範


全員でサンチンの型の稽古

 参加された方々の感想からは、「これまでの自分が覆された」「桁違いのものの見方、存在に圧倒された」「自分の転機になった」「バシッと言ってくれる先生に感無量だ」など、驚きとともに、大きな希望を見出している様子がうかがえます。
(詳細レポートと参加者の直後感想は、
 UK実践塾ホームページに掲載されていますので是非ご覧ください。)

 一般塾の道塾でもそうですが、師範が指導において繰り返し強調されるのは、すべてにおいて「事理一致」すなわち、事(手足の動き、所作)のみでなく、理(心の働き、真理)を一致をめざすことの大切さ、そしてその大切さを知り(智)、それを行動する勇気をもつこと、それが真心という原点につながっていくのだということ。そのためには、常に心を開き、横着をせず、明るくことにあたることです。

 宇城師範の指導がほかに類をみないのは、それらすべてを精神論でなく、さまざまな実践を通して、気を身体に通すなかで、身体で納得できるようにしていることです。レベルの高い次元をまずは自分の目で見る、実際に体験する、そのなかで自分の身体が自ずと方向性をみつけていく、そういった希望へのステップが、宇城師範の指導にあります。

 [UK実践塾ホームページ]

 ■宇城憲治師範に学ぶセミナー [宇城道塾] 受講申し込み受付中

 ■宇城憲治師範 VS 岩井喜代仁氏 特別講演会「人間と生き様」 6月28日開催 チケット発売中